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ムーン・リヴァーの向こう側 (新潮文庫 こ 10-34)

ムーン・リヴァーの向こう側 (新潮文庫 こ 10-34)

ムーン・リヴァーの向こう側 (新潮文庫 こ 10-34)

作家
小林信彦
出版社
新潮社
発売日
1998-08-01
ISBN
9784101158341
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ムーン・リヴァーの向こう側 (新潮文庫 こ 10-34) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

不思議な恋愛小説とでも 言うのだろうか…まず、そこには男女間のしっとりとした情念的なものは感じられないが、ただお互いを想うさらりとした 気持ちが、むしろ心地よく本の頁をめくらせていく感じ。ただ、私自身の好みから言えば、もっとふたりの気持ちを踏み込んで書き込んで欲しかった、という気がする。

ヨーイチ

小林信彦さんの小説は久しぶり。真面目な小説はひょっとして始めて?20世紀の最後の頃に発表された作品なのだが、小林の描くバブル期辺りの東京、都市構想への批判(これはもはや呪いに近いかも)が一番印象的であった。小説なのでかなり凄い言い回しも散見できる。生まれ故郷が文化も含めて喪失、変貌して行く。若い時から江戸文化(つまり古い東京)に憧憬を抱いて来た身にとって、小林信彦と云う作家は汲めどつきせぬ知識の泉であった。同時に、東京に押し寄せた田舎者としては複雑な思いで、小林信彦の著作に親しんで来たのである。続く

2013/10/01

makimakimasa

橋本健二『階級都市』で紹介されていたのをきっかけに知った本。渋谷・青山といった山の手が出身の自分は、隅田川の向こう側が異国という感覚は実感するものがあるし、浅草を筆頭とする下町への憧憬を昔から感じていたので、自分に重ねて読んだ部分も多かった。解説を寄せている坪内祐三に至っては「主人公が私にあまりにも似すぎている」とまで言っている。氏によると、主人公が都内各地を取材してコラムを連載する雑誌は『東京人』をモデルにしているらしい。性描写も少なくないけど、不思議と品があって、大人の純粋な恋愛小説だった。

2016/08/21

unichin

ミステリーと思いつつ読んでいると、突如エロ系恋愛小説になり、スノッブな文化論が始まったりするので、集中できずに翻弄されました。ただ、本に度々登場する地方出身者と古くから東京に住む者たち、東京でも山手以西と東に住むものの差違。これは確実にあります。SNSでの発信の仕方にもそれは強く感じます。

2020/04/05

林 一歩

低俗な御伽噺。スノッブな部分が矢鱈と鼻に付くのは僕が地方出身者だからか。

2012/04/18

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