ふむふむ: おしえて、お仕事! (新潮文庫)
ふむふむ: おしえて、お仕事! (新潮文庫) / 感想・レビュー
さてさて
『私はこれまで、職業にまつわる小説をいくつか書いてきた』と語るしをんさん。『なぜ、職業を主な題材にした小説を書くんですか』という質問に今まで『自分でも不思議だった』と語るしをんさん。この企画で多くの人にインタビューする中で気づいたこと、それが『個人と社会が絶妙に織りあわさった「仕事」という事象を通じ、ひととひととがつながりあうさまを見たい』という思いだったと語ります。『とても楽しく実り多き体験でもあった』とまとめるしをんさんの強い熱意を感じたこの作品。私も視野を大きく広げる機会を頂けたように思いました。
2021/08/25
masa@レビューお休み中
三浦しをんのインタビュー集は面白いですね。しをんさんの切り口というか、マニアックなエッセンスが入ってくるので、真面目なインタビューなはずなのに、笑いがこみ上げてくる対談になっているんですよね。タイトルにあるように、しをんさんがお仕事を教えてもらって、ふむふむ頷く内容になります。インタビューされるのは、総勢16名の働く女性たちです。職人、技術者、アーティスト、デザイナー、研究者などといった、普段なかなか触れることができないお仕事について知ることができます。こんな貴重な機会を逃す手はないですよね。
2016/03/12
SJW
ビール職人、漫画アシスタント、編集者など15職種16人の働く女性に、しをんさんがインタビューをして書かれたインタビュー集。自分が経験していない仕事は大まかに想像することしかできないが、このインタビューで初めて知ることもたくさんあり、ふむふむと納得する所も多かった。真面目なインタビューばかりかと思いきや、所々、自分へのボケとツッコミを展開し、しをんさんお得意の妄想炸裂も楽しませてくれた。しをんさんの初期作品はエッセイが多いが徐々にお仕事小説も増えていき、お仕事のインタビューが得意になったように思う。
2019/06/21
ユメ
三浦しをんさんが15職種16人の働く女性を取材したインタビュー集。読んでみるとどの職業にも興味津々、終始「ふむふむ」と頷く結果になった。どの女性にとっても働き様はすなわち生き様であり、お仕事について語ることは彼女自身の物語を語ることに他ならない。誰もが自分を語る芯の通った言葉を持っていて、きちんと生きるとはこういうことかと我が身を省みて思った。私も、この本に登場する女性たちが作ったものを身に纏い、作り出す空間に足を運び、彼女たちのような志を持って、三浦さんのように「ふむふみんぐ」しながら生きていきたいな。
2015/05/20
ハサウェイ
三浦しをんさんのインタビュー形式の本で初めて読みました。三浦さんが常日頃から聞いてみたい、知りたいと思っている事を同性の立場からインタビューを行っているのだが、三浦さんの質問やテンポが良いのかインタビューされる側の魅力が十分にでている。私も初めてしる事ばかりで、タイトル通り「ふむふむ」と読み進めていき、次の人の章に行く際は、三浦さんと一緒に「さぁ、レッツふむふむ!」と独り言をつぶやいてました。
2015/05/23
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