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偽原始人 (新潮文庫 い 14-6)

偽原始人 (新潮文庫 い 14-6)

偽原始人 (新潮文庫 い 14-6)

作家
井上ひさし
出版社
新潮社
発売日
1979-07-01
ISBN
9784101168067
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偽原始人 (新潮文庫 い 14-6) / 感想・レビュー

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たか

井上ひさしの隠れた名作。 高度成長期の日本の原風景とも言える団地、教育ママ、学歴社会、塾通い、家庭教師などを背景にして、小学生三人組が、教育ママの横暴に反旗を翻す。 社会の仕組みに組み込みたがる大人とそれに対抗していく小学生たちの知恵比べが実に面白い。 結末は非常にシュールだが、これほどまでにやるせない、行き場のないラストでも、後味の悪さを感じさせないのは、井上ひさしの才能だろう。B評価

2020/01/18

とも

★★★☆ソフトな作品が読みたくて手にとったつもりが、結果 驚愕の結末。担任教師の理想主義に対し精神を病むまで追い込んだ母親に復讐することからスタートした少年たちの計画が、頓挫しながらもあらぬ方向へ進み、最後に佯狂という手段を取るのだが、それも医者に見抜かれ追い詰められた少年の結末は。なんとも後味の悪い作品である。とはいえ、のちのちの少年たちの長い人生と社会的現実を直視したとき、鬼婆の自己犠牲や愛情の裏返しの厳しさと、理想主義教師の刹那的で責任感のない考え方、いったい作者はどちらの側に立っていたのだろうか。

2017/04/08

金吾

○昔好きだった本です。子供の時は庇護されている立場ながら、自由に生きていくことを憧れていましたので、受験熱のすごさに驚きながらも主人公たちに共感したのかなあと思います。

2024/02/05

オドンチメグ

再読。タイトルが秀逸。 お得意のユーモアで柔らかくくるんであるけど伝えたいことは深刻だし視線も辛辣。主人公は賢いけど時に子供らしくないしやり方もさっぱりしてるわけじゃないし結局は浅知恵なんだよね。母親達もいいなりになっている父親も論外だけど、理想論ばっかり振り回す教師や味方ヅラする大人も十分ムカつくよな。人物達の教育に対する考えはそれぞれに少しづつ正しくて少しづつ歪んでいる。だからなのか誰にも感情移入出来ない。いやすごい面白かったんだけどね。誰にとっても救いのないラストが好きです。

2019/01/05

再び読書

当時朝日新聞に連載されていて興味を持って、読んだら面白くて今も印象に残っている。思えばこの教育ママは今モンスター・ペアレンツに成長してしまった。池田東大(いけだとうしん)を中心とした三人組みの反乱が始まる。愚かな大人に知恵を振り絞る。最後が意味深

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