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下駄の上の卵 (新潮文庫 い 14-10)

下駄の上の卵 (新潮文庫 い 14-10)

下駄の上の卵 (新潮文庫 い 14-10)

作家
井上ひさし
出版社
新潮社
発売日
1982-09-01
ISBN
9784101168104
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下駄の上の卵 (新潮文庫 い 14-10) / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

戦争は終わっても、簡単には元に戻らない。新しい軟式ボールがほしい、というただそれだけの目的で、6年生の修吉たちの冒険が始まる。今とちがって、安全に東京に行ける時代ではない。危険がいっぱいだし、お金も切符も、何もかもどうするのか。戦々恐々のドラマ。作者の想像力と、徹底的な調査の努力が生んだ作品だと思った。戦争直後の空気を知ることのできる貴重な物語。

2017/11/26

mataasita

貴重な野球ボールをめぐる少年たちの大冒険。戦争の暗い影や影響をひしひしと感じるがたくましい子どもたちの頑張りは痛快。決して明るいラストでない。違った結末を漠然と考えていたのでしばし呆然とした。

2019/05/06

gachi_folk

闇米をかついで列車に乗り込み、山形から東京へ向かう子どもたち。目的は軟式ボール1つを買うこと。たくましい。井上ひさし素敵だ。

2012/04/05

読書国の仮住まい

ボリューム 時代背景を鑑みると仕方ないかもしれないが、やや長く感じた 世界観 戦後間も無い昭和21年。 新しい軟式野球ボールを手に入れるため山形から東京へ行く小学六年生6人の冒険。 お金や切符など待ち構える困難は多い。 手にあるのは二斗六升の闇米。 スピード籤 一枚2円一等百円金鵄十本 大食いチャレンジメニュー 団子50個15分 洋食日の出の看板メニュー 間違いなくホンモノの牛のチキンカツ 補足事項 舞台背景当時だと、タバコすらお金の代わりになる。 題名はあの結末からして、『たまげた』という意味だろうか。

2021/05/21

kemonoda

敗戦直後、山形の野球少年らが軟式野球ボールを手に入れるために、親に内緒で闇米を持って上京。その大冒険を描く痛快なコメディ。少年たちの目を通して、戦後の風俗と、戦争・敗戦・日本人を批判的に描くという井上ひさしさん得意の手法のとても活きたおもしろい小説でした。ちなみにこの主人公たちは当時の井上ひさし少年と同い年ということで、著者自らの観た戦後の風景ということですね。やっぱり井上作品というのは今の時代にこそ評価されて読まれる作品群だと思います。独特の無重力のブラックホールに吸い込まれるような結末が癖になります。

2014/03/05

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