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月なきみそらの天坊一座 (新潮文庫 草 168-12)

月なきみそらの天坊一座 (新潮文庫 草 168-12)

月なきみそらの天坊一座 (新潮文庫 草 168-12)

作家
井上ひさし
出版社
新潮社
発売日
1984-02-01
ISBN
9784101168128
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月なきみそらの天坊一座 (新潮文庫 草 168-12) / 感想・レビュー

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さんつきくん

終戦直後の山形と仙台を舞台に三流マジシャンとしてどさ周りをした旭日斉天坊一座の物語。戦争孤児の浩志を加えて芸に磨きをかける。トリックはいたって簡単なものばかり。パフォーマンスが大事らしい。そのパフォーマンスに井上ひさし風のユーモアが混ざっていて面白い。人のために人を騙す。それを見て信じ切った観客から癖のある依頼を受けて、頭を悩める。知恵を絞り時にはハッタリも。事件に巻き込まれるもなんとか解決したり。「青葉繁れる」などに見られるドタバタ劇は薄めであるが。やはり井上ひさし作品は面白い。

2014/07/22

tetuneco

あっと驚かして稼ぐとは。

2015/08/01

Penn

高校生の頃、NHK銀河テレビ小説でドラマ化された作品を見ていて、今更ながらに井上ひさしの作品であったことを知る。作風は、詐欺師的要素満点の初期から、徐々に毒気は薄まっていくのだが、それは天坊が浩志という子の親になっていくことにほかならず、子が親を成長させる物語となっている。天坊の米軍と大手ゼネコンとの癒着に対する怒りは、自分たちのやっている小さなインチキの向こうに果てしなく大きなインチキが存在していることを知った知恵熱のようなものかもしれない。お浜の機転の効いたフォローも素晴らしく、読後感の良い小説。

2019/12/01

ロココ

旅行中に待合所で出会った本。読んだ後、心が温かくなって何とも言えない気持ちになった。天坊とお浜、それに浩志がみんな憎めないキャラで読んでて和む。そして最後の終わり方が切ないけれど、爽やかでとてもいい。出会えて良かったなと思える本。

2016/05/09

読書国の仮住まい

ボリューム 『その冬の奇術団長』『その春の奇術探偵団』『その雪の夜の影法師』『旭日斎天坊一座の受難』『月なきみそらの天坊一座』『夏に花散る天坊一座』六篇から成る連作長編 世界観 戦後間も無く、東北各地で活動する天坊一座。 妻でもあるお浜との二人組。 その講演中、ネタを見破った浩志という子をお浜が連れてくる。 天童という名前を与え弟子に取る。 補足事項 奇術のコンテストに出場。 その審査委員長が浩志を気に入り、アメリカに連れて帰りたいと希望する。 浩志は嫌がるが、その返事を巡り師弟が最後のカード勝負に挑む。

2022/02/04

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