吉里吉里人(下) (新潮文庫)
吉里吉里人(下) (新潮文庫) / 感想・レビュー
てち
ユートピア小説であるとともにSF的な性格も備えている超大作。吉里吉里国という仮想の国を通じて、作者が抱いてる理想の国家像を描いている。 上中下巻あり非常に長いが、読む価値は充分あると私は感じた。少し単調で読むのに苦労するが、実にくだらなくて面白い。かなりオススメである。
2020/10/27
ともくん
滅茶苦茶、破茶滅茶大騒動も、遂にフィナーレ。 ダラダラ、無駄の多い長ったらしい物語だが、それが苦にならない。 無駄に長い文章は、苦手なのだが、スっと頭に入り込んできた。 不思議と物語にのめり込んでいた。 本当に不思議な物語。
2020/06/09
優希
くだらないけれど面白かったです。ユートピア小説として完成されていると思います。著者の理想郷が吉里吉里国なのでしょうね。長い物語ですが、一読の価値ありです。
2021/02/01
いちろく
東北地方のとある村の国家独立を描いた物語の下巻。連載開始時から考慮すると今から40年以上前から描かれた作品。きっと当時の日本が抱えていたであろう問題を、そして今現在の日本も抱え続けている問題を、著者独自の視点から物語として切り込み提示している点は、驚くと共に面白く読めた。数多くの題材を扱った内容を、様々なネタを盛り込む事で全体的に緩い雰囲気を終始漂わせ、難解かつ平易という矛盾したSF作品の構成として成立させているのだから見事。ただし、独特なネタの多さから人には薦め難いオススメ本の位置づけ。紹介感謝!
2018/03/31
s-kozy
原稿用紙で二千五百枚、文庫本で三分冊、ついに読了しました。結末は意外なものか予定調和かちょっと判断できなかったけど壮大な言語遊戯は存分に楽しめました。下巻は医療立国で潜伏捜査、認定試験、新薬開発、人体実験、脳死判定、冷凍人間、医療制度改革、要人暗殺、自由脱糞、好色立国、大賞濫発、規則遵守、即興詩人、国籍問題、為替差損、金保有量、品種改良、電撃結婚、分離独立、国籍離脱、二重国籍、論敵論破、大願成就、愚人会議、遺志伝承だったなぁ。「天才はたわむれながら傑作を書き、鈍才は額に汗を流して愚作を書く」はよかった。
2013/02/19
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