笑うな (新潮文庫)
笑うな (新潮文庫) / 感想・レビュー
ehirano1
表題作について。まさかそんなネタだとは・・・笑うなという方が無理ですよ(笑)。御大はやはり上手い!
2024/01/28
aquamarine
絵本「駝鳥」を読んだら無性に筒井さんのショートショートが読みたくなったので、数十年ぶりの再読です。自分の蔵書だったはずなのに正直覚えていたのは表題作だけ。さらっと読んでしまって味わっていなかったのだと思います。今回読んでいて身震いするほど印象的だったのは「傷ついたのは誰の心」。他に立てていた将来設計が予定よりはるかに速く進んでしまい慌てる「マイホーム」が好みです。ブラックやシュールやナニコレ?な(つまりわからなかった)いろんなテイストのショートが並んでいて、時には何度か読み返し、初読のように楽しみました。
2018/02/21
優希
タイトルは『笑うな』ですが、思わず笑ってしまうような面白さがありました。独特のユーモアや社会への風刺にニヤリとしたりハッとしたりします。スラップスティックでブラックな味は読み出すと癖になり、止めることができません。常識が通用しないからこそ味わえる世界があり大満足でした。これを書いていいのかと思うような作品もありますが、それも含めて楽しめる作品はなかなかないのではないでしょうか。
2015/06/11
夜長月🌙@新潮部
星新一さんのようなショート・ショートが34編。星さんとの違いは強烈なブラックジョーク。「特効薬」、「セクション」、「流行」など『笑うな』と言われる前に、とても笑えないほどシビアなものもありました。これは筒井康隆さんでなければ書けない。
2022/08/21
がらくたどん
この人のカーテンはなかなか降りない。断筆宣言?最後の長編?なんのその。「最後の」とか仰っている掌編集が出たので「またまた~」とか思いながらその前に。昭和レトロなSF系ブラック・ショートショート(人気店のドリンクみたいだ)。解説でヨコジュン(筒井より先に逝くなんて・・)が書いているように昔は「スラップスティック」とか言った。つまり身体を張ったドタバタ与太噺だ。知的上品さ→ない。詩情→ない。倫理観→ないどころか。でも読後に「フフン」という余韻だけが残る。なんか「まあ生きててもいいんじゃん♪」みたいな。優しい本
2024/04/01
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