富豪刑事 (新潮文庫)
富豪刑事 (新潮文庫) / 感想・レビュー
ehirano1
筒井御大のやりたい放題という作品でした(笑)。でもなんかクセになりそうです。
2017/03/18
absinthe
主人公がやたらと控えめで驚いた。いつもオドオドしており、最近だと金持ちはこう書くという常識の反対を行く。シリーズというと同じ骨組みに飾りつけだけ変えるものが多いが中、本作は短編4編まったく型にはまらず同じシリーズとは思えないほど異なる。一度使ったパターンは、型ごと壊さないと気が済まないのは筒井さんのこだわりか。ここまで新しいものを求め続けると、正直この作家に長期シリーズは無理だと思われる。文体というか表現そのものを味わうべき作品で、映像化には向いてない。
2021/03/28
じいじ
筒井康隆の喜劇ミステリーは最高です。綿密に計算されたハチャメチャ劇が何とも言えない面白さだ。主人公は、ハバナから取り寄せた1本8000円の葉巻をくゆらせ、颯爽とキャデラックを乗り回すちょっとキザで小粋な刑事。金にモノを言わせて、密室殺人事件、誘拐事件…を次々に解決していきます。痛快、奇想天外、ちょっぴり風刺も効いて、ほんのりお色気もあって…疲れた頭脳をすっきり、しゃっきりさせるには恰好の本です。私も、彼のような使い切れないほどの財産を持った父親、否パトロンが欲しいものだ…。
2017/02/08
優希
面白かったです。斬新な発想が見られました。キャデラックを乗り回し、最高のハバナの葉巻をくゆらせる「富豪刑事」が迷宮入りの事件を解決して行きます。4つの事件を織り込んでいますが、どれとして同じような事件はなく、トリックもそれぞれ異なっていました。ただ、解決するのにお金の力を巧みに遣うのが反則に思えます。そこが新しいミステリーと言えるところでしょう。肩が凝らず、サクッと読めますが、ぶっ飛んでいるのが筒井サンらしいところです。
2015/10/24
mr.lupin
筒井康隆さんのもう30年以上も前の作品だけど新鮮な感覚で読了。富豪刑事の神戸大介、お金の使い方かを良く知ってるな~ キャデラックを乗り回しハバナの葉巻をくゆらせる人物像から金持ちの嫌な奴かなと思っていたけど、事件解決の為に富豪ならではのお金の使い方で少しホッとできました。いやいや、逆に富豪なんだからもっとド派手にお金をこれでもかって言う位使いまくった方が面白かったかも?!事件解決後に踊りながら出てくる署長の事が気になる存在でした(笑) ☆☆☆☆★
2018/03/03
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