甘い蜜の部屋 (新潮文庫 草 174-3)
甘い蜜の部屋 (新潮文庫 草 174-3) / 感想・レビュー
メタボン
☆☆☆☆ モイラは果たして純情無垢な白痴か、蠱惑的な肉食獣悪魔か、いやその両面を持った類まれなる悪女なのであろう。前半は冗長に過ぎ読む速度があがらなかったため、読了までに2か月を要した。しかし、天上との結婚後、第3部「再び甘い蜜の部屋へ」は、ところどころに出てくる濃密な表現や、美味しそうな料理の数々、どんどん孤高の女王となっていくモイラに惹き込まれ、ため息とともに巻を閉じた。解説にもあるが、過剰に宝石を纏ったようなその文章の美しさ、やはり森茉莉はただものではなかった。
2019/01/21
relaxopenenjoy
アンソロ以外では初の森茉莉。はぁ、長かった(笑)!!ちょっと冗長なところもあり、難読漢字もあり、第ニ部で挫折しかけたけど、三部後半は色々展開もあり勢いで読みきれた。耽美。これでもかというくらいに、ゴシック建築のように装飾が施されたような文章。牟礼家、天上家、海辺の別荘、函型ベッドから、モイラの肌が放つ匂いや物憂げな空気が漂ってくるよう。出てくるお料理もおいしそう。メモ:サラドゥ→何だろうと思ってたけど、サラダ。萵苣(ちさ)→レタス。窗→窓、まど
2021/04/21
mako
森茉莉さんは高校の時からファンだけど小説は読んだことがなかったので今回初挑戦。作風とか内容は事前に知っていたので衝撃はなかった 笑。エッセイと同じくとても美しい文体。こんなに描写を細かく芸術的に表すことができるなんて本当にすごいと思った。モイラの台詞はほぼ無いに等しいのにこ読者にこれだけ存在を主張し心理がひしひし伝わってくる。破壊的な結末までまったく姿勢崩さないし。本当に肉食獣www好き嫌いは別として、もっと広く知られるべき貴重な作品だと思った。
2015/04/14
せの
濃かった……濃かったためなんか変な危機感を持ってしまってわりと読み飛ばしてしまった。父娘の甘い蜜の部屋を覗くには覚悟が足りなかった。
2012/09/06
ちこ
登場人物全員エスパー
2016/01/12
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