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朝ごはんぬき? (新潮文庫)

朝ごはんぬき? (新潮文庫)

朝ごはんぬき? (新潮文庫)

作家
田辺聖子
出版社
新潮社
発売日
1979-12-25
ISBN
9784101175065
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朝ごはんぬき? (新潮文庫) / 感想・レビュー

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優希

何と言ってもテンポがいいです。失恋したOLマリ子さんが女流作家・秋本えりか先生の家にお手伝い兼秘書として同居するようになるのですが、その生活の様子がユーモラスに描かれていますね。個性豊かな人たちが登場し、えりか先生はカミサンが下りないから原稿が書けないと言うあたりが面白いです。しかもこのえりか先生、美少年編集者・鈴木ノボルにはかなりお熱なようで、彼が来るとなるとソワソワし出す様子が可愛いです。女流作家のs次生活ってこんな感じなのかなと思わされますし、マリ子さんのハイ・ミスならではの心境が面白かったです。

2014/07/26

June

お薦めいただい本。絶版なので古書をオンラインで購入。人気女流作家の家に住み込みで働く恋に破れた独身女性、その家を巡りお話がコミカルにすすむ。女流作家の妻は忙しさにかまけ夫や子供をほったらかしにし、夫や子供もそれぞれ勝手気ままに過ごしている。これは夫にありがちな言動を妻にうつしているのだろうが、妻側に思いあたることも。鼻占いでうさんくさいような、もっともらしいような坊主の占いの中に真実が見え隠れして面白い。後書きにあるように、田辺作品には最後のページで「ま、生きていきますか」というような勇気をいつももらう。

2014/09/22

白玉

表紙に惹かれて購入。失恋したマリ子が小説家の秋元先生のお手伝い兼秘書に。秋元家で起こる退屈しない日常を表紙絵とは裏腹に淡々とした文章で書いている。登場人物のほとんどが大阪弁を話すので最初のうちは慣れなくて読みづらかったけど、しだいにそれがいい味になっていく( ^ω^ )先生のキャラも凄いけど、マリ子の動じなさにもびっくり。普通の人なら「それだけで済むの?」という出来事をあっさりと受けいれてるし。秋元家はそうとう変わった家族だけど、それも一つの家族の形なんだろうなぁ、最後の終わり方が好きでした。

2015/07/11

みどり

不思議だ、どんなクズ男も田辺さんの柔い関西弁で喋られるととたんに魅力的な男に思えてくる。田辺さんの書く女も完璧とは程遠いのについつい「かわいいな、こいつ」と思わせるような何かがある。マリ子は元恋人の森夫に対して見栄を張ってツンケンするし、作家のえり子先生は若い編集者の来訪にそわそわしている。物語の中では理想を追っていたつもりなのに、いつのまにか「まあ、男(女)なんてこんなもんやろ」と思えてきてしまう。作品自体の魅力なんだろうなこれが。夫婦はいつでも別れられると思っていることが大事なんだって。読了感○

2017/12/08

うた

怪獣みたいな作家先生がなにか言うたびに吹きだしてしまいそうに笑。書いてる間だけ真人間になるって笑。ああ、でも会社はぱりっとして、家ではだらけるみたいな感じなのか笑。なんにせよ落ち着くところに落ち着いたところがまたなんとも可笑しい笑。

2016/06/25

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