七つの恋の物語 (新潮文庫)
七つの恋の物語 (新潮文庫) / 感想・レビュー
あつひめ
十人十色、人の数だけ恋の形がある。でも、みな共通しているのは一生懸命なところ。その期間が長い短い、深い浅いはあるにしても人をひとたびその人を思い始めたらみな一生懸命になる。時間をささげる人、お金や物を差し出す人、それも愛の形。スナックのママだから色恋の酸いも甘いも知っている訳じゃなく、自分が人の世を体験しているから見ていて歯がゆかったり、何とかしてあげたくなるのだろう。その心理描写をサラサラッと書き連ねる渡辺さんに脱帽だ。どの物語も心にチクッとくる。それは私も一生懸命恋をした経験があるからかもしれない。
2013/03/11
Tadashi_N
一途な恋、盲目の恋、重い恋、軽い恋、達観した恋、色々ある。
2016/09/12
佐藤一臣
赤坂のバーのママって大変ですね。男客の恋愛の愚痴を聞いて、女キャストの我儘な行動を知って、最後は呆れかえるしかないんでしょう。でも可愛い客やキャストを思うと仕方ないねえといって許してしまう。「恋川」の章では、若かりし頃のそんなママの華麗な醜態が描かれています。読んで、男は意気地なしで、女は??と思いました。
2016/11/10
カーミン
七つの恋物語から成る短編集。医学博士でもある作者らしい、病気に関する作品が3話含まれている。その中のひとつ、「恋骨」は、ちょっと読むのが怖かった。
2014/07/08
ton
スナック「水曜日の朝」のママを通して、七種の恋模様が味わえる。全体的にあっさり風味。本文にも発言があったが、恋は盲目とはホントよく言ったもんだ。
2022/07/14
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