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忘れられた帝国 (新潮文庫 し 29-7)

忘れられた帝国 (新潮文庫 し 29-7)

忘れられた帝国 (新潮文庫 し 29-7)

作家
島田雅彦
出版社
新潮社
発売日
1999-12-01
ISBN
9784101187075
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忘れられた帝国 (新潮文庫 し 29-7) / 感想・レビュー

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佐島楓

ひとはすべてを物語化しようと試みる。物語られないことごとの大半は、時とともに忘れられていってしまう。著者のノスタルジックなスケッチは、物語に対する著者なりの反乱であろうか。今はほぼ、目にすることのできなくなった昭和の風景たちがここにある。

2018/04/23

メタボン

☆☆☆★ 島田雅彦は文体で読ませる作家であることを痛感。郊外(あいだ)での幼年・少年時代の光景を自伝的に綴る。「帝国の学校」の章が一番面白かった。キャラクターが生き生きとしていたし、「エンガチョ」には思い当たるふしがあった。

2019/02/05

ネムル

『滝山コミューン一九七四』で紹介されていた郊外小説。原武史の著作の文脈から、郊外に隠された帝国時代の名残(多摩全生園など)の忘却に関する本かと思ったが、全然違ったようで。本格的なニュータウン化によって土地が均質な小宇宙に造り変えられる原の本とは異なり、島田作品の子供たちは団地や水洗便所の波を受けつつも、不均質で曖昧な世界を発見して楽しんでいく。均質空間でなく郊外にワンダーランドを発見する、島田らしい稚気に満ちた自伝的なメモワールだが、まあさして面白い本ではないよな、これ。

2020/10/04

武井 康則

昭和30年代、東京近郊の生活を少年の視線で描く。団地化からニュータウン化。日本は高度経済成長期で、先進国の仲間入りをする。帝国とはそんな時代に日本が捨て去ったもの、隙間のもの。毎日新聞の夕刊に連載された小説で、その構造は自身の付記に詳しい。時代については解説の宮台真司が丁寧に語っている。メインとなる事件はない。まさしくあの時代、どこでも少年たちがしたこと、時代がそうなったことを描いている。帝国という言葉や主人公の言葉に惑わされず、素直に、「ああ、あの頃はこうだったな」と読めばいい。又それ以上の内容もない。

2020/07/29

めがね

すごくおもしろい。

2015/11/13

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