黒船秘恋 (新潮文庫)
黒船秘恋 (新潮文庫) / 感想・レビュー
優希
ちょっとミステリアスな要素に恋愛が絡んでいる感じの時代小説です。杢右衛門と沙代夫妻が台場の長屋敷を訪れることから物語が動き出します。砂塵の中での仮住まいの暮らしに、みおという女性が下女としてやってくるのですが、夫の朋友・彦三郎も同居することになったのですから、妖しげな恋の揺らぎが始まると言っていいでしょう。夫と妻と男と女の恋のかけひきにモヤモヤしたりしましたが秘密の恋模様が繰り広げられているようでドキドキしてしまう艶めかしさが感じられました。タイトルを秘恋にしたのも納得です。
2014/09/16
天笑院たか姫
黒船来航で、江戸品川に台場建造の任に就く川越藩・樋口杢右衛門と妻紗代は、女中に雇った得体の知れないみおと夫の親友・彦三郎も同居することになり、ふたりに翻弄される。みおのしたたかさに呆れた。彦三郎に惹かれながらも昼行灯の夫を見直せた黒船騒動だったのでは?
2016/08/02
むつこ
さすが諸田さんの時代小説。恋愛小説なようでミステリー風味の女性向けの物語。「みお」という女中と「彦三郎」という幼馴染で夫の親友との微妙な駆け引きにドキドキして息苦しくなった。「秘恋」と題名を変えたのも納得できる。
2013/08/17
バーベナ
『みお』という娘を下女として雇ってから、どうも毎日がしっくりこない・・・奇妙な魅力をふりまくみおに翻弄される沙代。話のテンポが良いのであっというまに読み終わってしまった。もっと、みおが動く姿を見たかったな。『紅の袖』改題。
2011/05/17
kmzwrs5781
黒船により江戸庶民が大きく揺らいでいる最中、ある1人の女中にかき乱されていく日常。果たして彼女の真意は狙いは。夫婦という関係性に訪れる危うさの結末は。
2024/04/10
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