王朝まやかし草紙 (新潮文庫)
王朝まやかし草紙 (新潮文庫) / 感想・レビュー
i-miya
2013.04.24(初読、初著者)諸田玲子著。 2013.04.23 (解説)(物語) 壬生帝の御世。 帝に実権はない。 藤原北家、東三条光盛が太政大臣、政治を壟断。 光盛は、帝の妃は長兄にあたる兼盛の娘、元子。 元子を出家させ、自分の娘、篤子を入内させる。 元子の女房だった陽炎(かげろう)を奪い、寵愛する。
2013/04/24
優希
平安時代を舞台にしたミステリーで面白かったです。物怪と謎の和歌、死の影という要素が好みでした。東宮とちぎった女性が物怪にとりつかれるという噂と、母・近江の妙な死の真相を探るために温子姫の女房・弥生が立ち上がります。亡き母のことを調べていくうちに殺人事件へと繋がっていく展開が、平安時代の迷信と絡み、引き込まれていきました。上流貴族の愛憎も描かれているので、雅な時代の恋愛模様も見ているようでした。艶やかな色彩が目の前に広がります。ちょっとラストの収集が弱い気もしましたが、主役の2人が微笑ましいので良しです。
2014/09/16
i-miya
2013.05.01(つづき)諸田玲子著。 2013.05.01 母上様、お顔は衵扇(あこめおうぎ)で隠す。 楽人が竹河の演奏を始める。 洲浜を運ぶ子童。 洲浜の上で鶴や山吹を動かし、勝ち負けを競う。 審判長は、御書所(おふみどころ)長官、大江康成さま。 歌の優劣を競う。 母上様、ときに大胆なところがあり、ひやひやものの歌を詠む。 「みのつもり」のお歌。 堀川の芳子さまの女房にあがる前の歌。 あの方に返歌として贈った歌。
2013/05/01
ito
物語の舞台は平安京、壬生帝の御世。帝に実権はなく、東三条派と堀川派が天皇の外戚として政治権力を二分していた。東三条派は皇后、堀川派は中宮を擁し、中宮芳子の子・有明宮が東宮に立つと、東三条派は娘を東宮に入内させようとして権力の掌握を画策する。母の死の真相を知るために東三条家に出仕した女房・弥生は東宮の周辺で起こる事件を調べることになる。平安貴族の複雑な姻戚関係、恋愛中心の生活様式、華々しい宮廷行事の数々、寝殿造りの住居様式などの世界観は、愛憎渦まくミステリー王朝絵巻だ。各章冒頭の語り手の独白も味わい深い。
2019/08/22
i-miya
2013.05.14(つづき)諸田玲子著。 2013.05.14 「陶下坊の白楽天」こと楽天爺さんに出会ってから、音羽丸は、爺さんのところへ出入りし、いりびたり。 素性は不明だ。 昔=宮中で、高いくらいについていた。 数年後=別人、陶下坊へ現れた。 心やすく身やすきは これ帰するところ 故郷なんぞ ひとり長安にあらずや 背骨は鋼、でしゃんと伸び、目はらんらん、すきもない。 半年前、賭け事で、逃げ助けられた音羽丸。 「がらくた」で埋まる家。
2013/05/14
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