アリゾナ無宿 (新潮文庫)
アリゾナ無宿 (新潮文庫) / 感想・レビュー
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読書メーター開始前に何冊か読んで「この人は血が噴き出るシーンしか書かないのか。」と思って嫌になってから敬遠していた作家。西部劇小説を出していると知って手に取ってみました。面白かったので満足です。ベテランだけあって文章とストーリーの安定感は抜群でした。他にも西部劇小説があるようなので読んでみたいです。子供の頃に、西部劇が大好きでした。年齢差から考えて作者は私よりももっとリアルタイムで西部劇が全盛だった時代を経験していたのだと思います。
2021/10/16
陽介@中四国読メの会参加中
再読。賞金稼ぎと記憶喪失の日本人(当然刀持ってます)、そして語り手の少女の三人組の物語。西部劇というと「ようこそ、男の世界へ!」ってイメージですが、視点が17歳の女の子ということで妙な爽やかさがあります。手に汗握るアクションの緊迫感もあれば、三人のユーモラスな会話もあり、そして各エピソードの意外な真相も楽しめました。主人公の成長物語としても面白く読めました。跳ねっ返りっぷりが凄いですw
2013/11/30
ばにー
帯の「スリリング!」って感じじゃなかったですけど、ド西部劇ですごく面白かったです。バウンティハンターのトムが何とも言えない良い人柄なんです。勝ち気な娘っ子、ジェニファとのやり取りに始終ニヤニヤしてしまいます。というか、逢坂氏の小説は初ですが、登場人物、脇役にしろ人物にそれぞれ特徴があって全然飽きさせません。あっという間に読んでしまいました。
2015/04/13
Carella87
逢坂さんってホント何を書いても面白く読ませてくれる。それでいてしっかりと作品毎に色を分けていて、「百舌」「禿鷹」シリーズのようなシリアス物から「御茶ノ水署」などのユーモアなシリーズ物を使い分けていらっしゃる。これはその中でもユーモア路線とシリアス路線が良い塩梅で交じり合った作品。西部劇に興味のない人でも十二分に楽しめるし、初期ルパン三世が好きな方には結構オススメできます。
2012/03/10
nemuo
日本人の書く西部劇、なかなか見ないし面白いのか疑ってしまう。が、予想以上に面白い。凄腕の賞金稼ぎと怖いもの知らずの娘、そして記憶喪失の日本人の”サグワロ”。この奇妙な取り合わせの3人がふとしたきっかけで行動を共にする。サグワロは刀を持ち、剣の達人という西部劇ではあり得ないような設定だが日本人としてはうれしい。西部劇はちょっと暗い雰囲気があるがこの作品ではヒロイン役のキャラもあって終始楽しく読める。たまにはこういう異色の設定もいいね。
2022/12/20
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