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芥川症 (新潮文庫)

芥川症 (新潮文庫)

芥川症 (新潮文庫)

作家
久坂部羊
出版社
新潮社
発売日
2016-12-23
ISBN
9784101203423
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芥川症 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ゴンゾウ@新潮部

医療小説×芥川龍之介。面白くないわけがない。現役医師の久坂部さんが医療現場の問題を鋭いメスで切り取ります。強烈なブラックユーモアが妙にリアルに感じてしまう。

2018/09/06

まこみん

作者憧れの賞からの本作名。「他生門」心臓移植で救われた命だが。ダメ男の人生の歯車は…「耳」次作品のアイデアに悩む新進作家は人の耳の造作に異常な拘りを持っていて…「クモの意図」クモの糸の話を我が身に置き換える若い看護師。患者にもそんな見方で。ラストびっくり!(笑)「極楽変」クリニック院長と売れない造形作家。能力のなさを自ら認めず周りの無理解に苛つく男に、院長の取った驚きの行動。「耳」と共にブラック効いて好き。医療現場の実態と人の本音の歪み。久坂部さんの本、これからも読んでいきたい。

2017/08/26

アッシュ姉

ブラックでシニカルな笑いを誘う、毒とユーモアに満ちた短編集。久坂部さんの「フマジメな医療小説」が大好物なので楽しめました。随所にハチャメチャなところがあって面白かったです。なかでもシュールなグロさが光る「耳」と「地獄変」がお気に入り。あの発想は変態じゃなきゃ思いつかないわ。料理のシーンが好きで何度も読み返しました。私も立派な変態です。

2017/05/18

NADIA

始めて読む作家さん。芥川作品の作品名をもじって、医学界や介護界の裏側を垣間見せてくれる短編集。ユーモアはとても感じるがテーマが重くリアルすぎて滅入る作品が多い。さもなければ、とてもグロいか。ああ、病院と無縁な人生を送りたいな・・・と思った。健康診断は不必要に病気を穿り出すものだという部分は激しく共感した。

2017/10/13

ちょこまーぶる

楽しく読み終えた一冊でした。芥川症という変な病名だなぁと思って読み始めて、芥川龍之介の短編モチーフに医療の世界を当てはめた短編なんだぁ~と知った次第でした。そして、流石に医師である作家が書いているだけあって、そのすべての話が秀逸な作品になっていて、読んでいて夢中になってしまいましたね。そして、彼の長編の作品比べてテーマは同様に深いけど、ちょっと力の抜けた感じが良かったですね。僕の好みは心臓移植後の人生の悲喜劇を描いた「他生門」でした。で、カバーの装丁画が何とも良い味を出していますね。

2021/06/04

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