かけらのかたち (新潮文庫)
かけらのかたち (新潮文庫) / 感想・レビュー
ゆきらぱ
友達になっても夫婦になっても相手の言葉をすーっとそのまま心に受け取るのは難しいものだ。人間はなぜか会話する相手の裏を考えてしまう。褒められたとしても本気じゃないくせに、とか大変ねと言われても同情しているフリをしている、とか。Siriと話しているほうがきっと余程楽だと思う。しかしこの摩擦が人間の醍醐味なのかもしれない。
2023/04/23
mayu
歳をとっても続いていく女達のマウント合戦。大学時代のサークル仲間の面々はもう40代、それぞれに家庭があったり、離婚を経験していたりする。子供がいない家庭、専業主婦、自分と違う環境を否定して自分の方が人生を楽しめていると思いながらも裏では葛藤している姿はとてもリアル。表題作「かけらのかたち」が一番好きだった。皆、表では充実してる姿を見せているけれど色々ある。心がザラザラするけれど、生き方に正解などなくてそれぞれに自分らしくいられたら良いなと思う気持ちが読後に残る。読めて良かった。
2022/09/02
あゆみらい
初読み作家さん。高学歴な40代の女性の友達付き合い、家庭、SNSがとてもリアルに描かれています。後書きにあるように「これは嫉妬、100%嫉妬!」と認めて生きていこうと思います。そして、下手にSNSは見ないこと。
2023/02/24
けえこ
友人のSNSに一喜一憂、実際に会っても終始マウントの取り合い…SNSとリアル生活の本音を描いた連作短編集。 主軸は海外生活をふまえて料理教室を主宰、40代半ばになってもマドンナ気質が消せないSNSに依存している優子。 2話「アドバンテージ フォー」が一番面白かった。 負けたふりで最後に勝った恭子、何でも自分の話題に持って行く強気の智恵、こんなランチ会に参加したら食欲減退しそう。
2024/07/29
Mayrin
久々にチクチクする話を読んで、面白かったです。紀香が実は感じ悪かったのと、最後の杏奈が清々しかったのが印象的でした。
2022/09/13
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