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解縛: 母の苦しみ、女の痛み (新潮文庫)

解縛: 母の苦しみ、女の痛み (新潮文庫)

解縛: 母の苦しみ、女の痛み (新潮文庫)

作家
小島慶子
出版社
新潮社
発売日
2016-07-28
ISBN
9784101205069
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解縛: 母の苦しみ、女の痛み (新潮文庫) / 感想・レビュー

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扉のこちら側

2016年761冊め。実は女子アナとしてもタレントとしても著者のことは全く知らなかった。タイトルにひかれて読んだのだが、親との確執を解消していく過程そのものを書いた本というわけではない。幼少期から思春期、社会人に至るまでの著者を取り巻く社会の中で、身の置き所のない悩みを抱えながら摂食障害と不安障害、そして根幹にある家族問題に向き合っていった話。的確な文章表現にはお見事と言いたい。(続)

2016/09/26

gtn

両親の棺の蓋を閉じるとき、自分はこの人たちのことを何も知らなかったと思うだろうと著者は想像する。彼らなりの苦しみもあったのではと慮る必要はない。そんなことをしても、彼らから受けた傷は癒えない。すべきことは、彼らの悪しき血を絶つこと。子に同じ過ちを繰り返さぬこと。

2021/06/26

てふてふこ

母と娘の諍いは社会現象になっている。自他に厳しい小島さん。赤ちゃん連れている時、通りすがりの女性に「今は大変でしょうけど、だんだん楽になるからね」と言われた事を感慨深げに有難かったと書かれていますが、臨床心理士に「今までよく生き延びてきたね」は何かと拗らせている人に最高の、求めている言葉だと思った。

2016/10/31

ネギっ子gen

元人気アナウンサーによる「おいたちの記」。理想を押し付け、娘を思い通りにしようとする母。憧れと怖れを抱かせる姉。女たちの軋轢に我関せずの父。絶望感から著者は摂食障害に。世間からは華やかに見える女子アナだが、放送局というのは男性優位社会で、挫折と理不尽を体験する。結婚し子供を授かるも、育児をきっかけに不安障害を発症し、死を願うまでに。そんな著者が、<思い込みの物語でも、私がどのように世界を見たのか>について、身をもって描き切った一書。解説は、「墓守娘の嘆き」などの著書で知られる、臨床心理士・信田さよ子氏。⇒

2020/11/01

rakim

普通よりちょっと早く物心がついていた少女が、母親からの期待や理想に生きにくさを感じた時身につけたのは、「言葉」という鎧だったのか「分析」という逃避だったのか。懺悔にも似た自己開放を、私は私、あなたはあなたであるけれど、あなたも私なんだわ、という思いで読みました。自分の言葉できちんと書かれているようで好感触。

2016/09/08

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