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本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (新潮文庫)

本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (新潮文庫)

本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (新潮文庫)

作家
大塚ひかり
出版社
新潮社
発売日
2016-08-27
ISBN
9784101205168
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本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

「昔は良かった」ととかく人は思いがち。みんなが助け合って人情に溢れて…なんて思えるような時代物は好きだけど、目を背けたくなるような事例を古典から紐解いて、「悪事に関しては、現代人が思いつくていどのことは、とうの昔に誰かがやっている」と伝えるこういう視点も、現代を肯定する上で確かに必要かも。著者の古典の造詣の深さには驚きだが、気取らないエッセイタッチな文章が大変読みやすく、古典を読んでみたい気持ちにさせてくれる。 でも、悲惨すぎる事例に心が鬱々…。当分幸せな話を読みたい。

2018/12/03

扉のこちら側

2016年816冊め。昔は子殺しや姥捨て、人身売買が当たり前にあり、離婚率も江戸時代のほうが高かったらしい。「昔はよかった」の幻想を打ち砕くというものではなく、「肩の力を抜いて今を生きるため」に書かれたというのには同意。しかし陰惨な事件が多すぎて気鬱になる。

2016/10/09

ももっち

少年の凶悪犯罪や乳幼児虐待、ブラック企業、介護、マタハラと、社会問題となる度に引き合いに出される過去に、古典を読み漁った筆者が物申す本書。軽い気持ちで読んだが、古典に何気なく描かれる事件や風習、思考などから、引いてしまうような記録の数々を提示され、あまりの凄まじさに衝撃を受ける。筆者曰く「現代人が思いつくていどのことは、とうの昔に誰かがやっている」という悪事。でも、時代のせいにするのは間違っているとは言え、古典の世界の環境とは、明らかに改善している現在で、同じことが繰り返されることが問題なのではないか?

2016/10/23

エドワード

先日「無私の日本人」に感動したものだが、美談あれば醜聞あり、昔は日本もひどかった話を読みませう。捨子・虐待・マタハラまかり通り「今も昔も、子供の命が尊いという意識がなく、徹底的に利益第一」、毒親やブラック企業は現代真っ青の悪辣ぶり、平安時代の心の病や江戸時代の自殺のオンパレードは厄介な<世間体>故というのもうなずける。「古典や史料を読んで痛感するのは、特に悪事に関しては、現代人が思いつく程度のことは、とうの昔に誰かがやっている。」という一文が真実すぎて苦笑い。ああ、やっぱり今が一番と思えるのも古典の効用。

2016/11/10

ロア

表紙絵怖すぎ!普段はブックカバー付けないけど、この本には即装着。私が読んだ「昔は良かったって言うけどそうでもないよ」系の本の中では異色のエグさ。本当は怖いグリム童話〜なんて言ってる場合じゃないくらい。心根の優しい人は絶対読んじゃダメ!通常は、昔といっても数十年遡る程度だけど、この本では古事記も文献の範疇というスケール感。参照されるのは主に古典文学。流石の私も妊婦虐待の章ではその残酷さに絶句でしたが、その他は想定内というか…まあ、酷い話ばかり。でも、日本人の本性の根底には今も変わらずあるのでは…とも思う。

2017/01/01

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