彼女たちの売春 (新潮文庫)
彼女たちの売春 (新潮文庫) / 感想・レビュー
やいっち
同氏は、長年に渡って売春(ワリキリと読む)などに走る女性たちを取材してきた。 面識のない女性たちにあの手この手でアポを取り、ドタキャンに真っ暗になったりしながらも、東京だけじゃなく地方でも取材を重ねてきた。毎年そ百人以上を十数年、既に通算すると3,000人を超えるという。 こうした取材を始めるに大きな理由はなく、ある日、「そうだ、取材してみよう」と思い立ったからと、本書(第一章)にはある。
2017/12/22
なっちゃん
我が身を売って暮らしていくしか方法がない。そうせざるを得ない事情もたくさん書かれている。 日本の偉い方々!!彼女たちを助ける方法は作れないのでしょうか。
2018/10/24
ネムル
「よりマシな売春」というシステムと社会からの斥力、貧困問題の根が深い。
2019/03/07
Tsumugi.G
これほどまでに濃密で丁寧な切り口のドキュメンタリーは中々お目にかかれない。ある種のアングラ貴重資料であると共に、評論や実話本の域を超えて立派な学術論文として認められても良いほどに緻密な取材と分析が重ねられており、たいへん読み応えがある。その分読了に時間はかかるが、現代日本に蔓延る様々な問題やアングラ事実が浮彫でマルっと理解できるので、是非地球人全員に御一読頂きたい(本当に!)。茶飯、は知らん用語だったが近頃の言葉で言うと「パパ活」に換言されそう。皆が生きやすい社会の為に努力し足掻いていることが分かる1冊。
2018/10/25
せんべい
出会い系における個人売春(ワリキリ)を、詳細に実態調査をした本。 茶飯と言われる飲食を共にして対価を得るコや即物的に肉体関係で稼ぐコ、その相場まで膨大なインタビュー調査を基に書かれている。 そもそも売春自体は、容易にはなくならない。 しかし大半の女たちは望んでワリキリをしているのではなく親の虐待やDV、精神疾患や借金など事情を抱えている。 『女が搾取されない場を作りたい』という、出会い喫茶創業者の言葉も印象的だ。 いろいろ考えさせられる一冊だった。
2017/12/14
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