BRAIN VALLEY 下巻 (新潮文庫 せ 9-2)
BRAIN VALLEY 下巻 (新潮文庫 せ 9-2) / 感想・レビュー
miroku
科学ベースのオカルト。瀬名秀明の本領発揮。やはり、面白い♪
2012/07/15
em
〈宗派間の争いとは「神」同士の生存競争なのではないか?〉なぜ人は、神なる存在を考えたのか。神は幻想なのか。ネットワークが巨大な頭脳となったなら、そこにも神的存在は現れるのか。それは神が死んだあとの、新たな神となりうるだろうか。脳科学、人工生命、認知心理学による本書のアプローチは、永遠の問いを含んでいる。
2018/03/21
白義
認知神経科学的に神、超常現象を問い詰めて美しく不穏なイメージを描き出した一大エンターテイメント。神を扱う日本SFの正統であり、圧倒的な知識がそのビジョンに説得力を与えている。前半がお勉強色が強くて初心者にはキツイ分、後半ストーリーが動き出してからは一気に加速し、畳み掛けるような怒濤の展開の嵐になる。神は沈黙せずとかと並んで現代科学とオカルトの最先端を最も華麗に扱った傑作の一つだ
2011/12/21
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
*脳科学SF・上下巻*人類最後の秘境、、、脳!?その研究の為、各分野の気鋭が集められた!だが赴任早々、奇怪現象に次々遭遇する…白光を放つ女?エイリアンによる誘拐?不可解過ぎる出来事の意味と、プロジェクトに隠された真の目的とは!?(紹介文・他より)――これは良質な脳科学SF!一見オカルトじみた現象が頻発しましたが…、これが著者の筆腕の手にかかり、ひとたび認知神経科学と結合すると…その瞬間!読者の頭の奥底にある"脳"の領域で、想像をはるかに超えた広がりとして物語は展開してゆく! ⇒続き
2014/02/25
onaka
神は脳内ニューラルネットの必然として生成されるデジタル生命体のようなもので、自己複製(=共感)によって他者の脳に伝播していく。仕掛けがわかれば、神は人工的に生成でき、それに接続することで究極の真理に到達することができる。先進的な脳研究所・ブレインテックの隠されたビジョンは、しかし、完全なコスモスに潜む不完全生定理の悪魔のような自己の不可思議に到達し崩壊する。神は死んだというニーチェ的なテーマが、現代科学の知見とオカルト的想像力によって語られる、素晴らしいエンタメ作品。
2010/08/25
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