あのひと (新潮文庫 ひ 11-5)
あのひと (新潮文庫 ひ 11-5) / 感想・レビュー
とち
全5編のたけしさんの処女小説集。ラッシャー板前さん目線で殿を描いた作品や、足立区を舞台にした“たけし”少年の作品があったりして、フィクションとノンフィクションの中間のような作品。「見るまえに跳べ」の言葉通り、思いつくままに行動する少年達の若さ故の無鉄砲さぶりの数々に、面白さと清々しさを感じました。
2012/10/21
ライアン
久しぶりに読んだ。文庫になってたのね。ラッシャー板前がたけしさんに心酔し、弟子入りしたことを描いた表題作「あのひと」。高校生の時に父親の自転車で海までいって何もなかったことを書いた「やじろべえ」。小学生の頃のお祭りの日のことを書いた「黒豹」、初めてバットを買ってもらった時の「代打逆転サヨナラ満塁ホームラン」。新宿フーテン時代の「新宿ブラインドコンサート」。どれも面白いが自分は当時から「やじろべえ」が好き。何者でもないけど何者かになりたかった、そして女の子にもてたいという気持ちが良く出てると思う。
2020/07/31
Kaz
中学の頃、「ビートたけしのオールナイトニッポン」を欠かさず聞いていた。表題の「あのひと」は、その当時のビートたけしの勢いが感じ取られてとても満喫できました。ひょうきん族世代にはお勧めの一冊です。
2011/12/30
きのやん
正しい私小説。素材があれば誰にでも小説は書ける。人を笑わせるネタが作れる芸人なら小説も書ける。その上で、文章の巧拙と内包する思想の高低浅深となる。
2015/01/25
カンパネルラ
たけしの処女小説集。本人をそのままネタにしているが、少年時代の「やじろべえ」は素晴らしいし、「黒豹」は非常に文学している
2007/10/07
感想・レビューをもっと見る