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男 (新潮文庫)

男 (新潮文庫)

男 (新潮文庫)

作家
柳美里
出版社
新潮社
発売日
2002-06-28
ISBN
9784101229232
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男 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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団塊シニア

筆者の波乱に富んだ恋愛遍歴が描かれてる作品であるが全体として重く切ない作品である。セックスを「末梢神経の摩擦に過ぎない」といった寺山修司の引用文が、なぜか印象に残った。

2013/11/05

James Hayashi

いろいろ経験されている。いや体験されている。愛情なしのセックスを無数にこなしているようだ。書くための体験でなく、性欲を満たすためであろう。分かりやすくていいのだが、不可解さもともなう。男のパーツのそれぞれを章ごとに書き連ねている。この作品がビンビン響くのは、昨日読んだ「水辺のゆりかご」で著者の半生を知ったからだろう。凄まじい幼少から青春時代。こんな人生を歩んでいるからこそ書ける作品。単行本で読んでいるので再読だった。

2019/10/03

とも

フルハウスに続き2冊目の柳美里さん。良い意味でも悪い意味でも独特の感性を持たれている作家さんで、好き嫌いはハッキリ分かれそう。内容的には男の体の各パーツに紐付かせ男女の絡みが書かれている。「なにかを護るためになにかを棄てるならば、棄てたものと正面から向き合うべきだ。」の一文が印象に残った。

2016/01/04

メルコ

ポルノ小説を依頼され、思いを巡らせながら執筆する作家の姿と、男女の性的な関係の物語が並行して描かれる。執筆する作家の姿が私小説的なので、性的な描写もそれとダブって見えてくる。ときに生理嫌悪感を催させる性の営みの描写は、その本質的な空虚さも垣間見える。

2014/10/23

kera1019

構成がめちゃ面白くて、小説を書く時の作家さんの頭の中ってこんな感じなんかなぁって言葉が生まれる瞬間を想見しながら読ませて頂きました。後書きでも中森明夫さんが触れてましたが、メディアに流通する柳さんのスキャンダラスなイメージに惑わされたら確かに勿体無いと思う。内容も凄いんですが、柳さんの言葉の面白さをストレートに感じる事の出来る一冊でした。

2013/11/26

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