KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

コールドゲーム (新潮文庫)

コールドゲーム (新潮文庫)

コールドゲーム (新潮文庫)

作家
荻原浩
出版社
新潮社
発売日
2005-10-28
ISBN
9784101230313
amazonで購入する Kindle版を購入する

コールドゲーム (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ちょこまーぶる

復讐劇で読んでいて恐怖感を味わう事が出来た一冊でした。読みながらトロ吉のような感情を抱きながら日々生活をしている人がいる事も事実だと思うし、いじめていた側は日々その記憶が薄れている人がいる事も事実だと思う。それにしても、読み進めているうちに、この復讐は綿密に計画されていて、恨みを持つ者の執念が恐ろしく描かれてはいるが、トロ吉を擁護する気持も起こってしまったのは、ちょっと意外であった。それから、いくら警察を信じていないとしても早くから通報していれば、クラスメートや先生も犠牲にならなくても済んだのだろうな。

2014/07/23

ひろ

中学時代のクラスメートが次々と襲撃される。犯人はいじめられっ子だったトロ吉に違いない。光也は、いじめの主犯格だった亮太と一緒にトロ吉探しを始める。残酷で陰湿だったトロ吉いじめ。トロ吉を可哀想に思うが、姿の見えない犯人であろうトロ吉が不気味で恐ろしい。クライマックスは背筋が凍りつく、犯人はまさかの意外な人物。サスペンスは好きだが、サイコ・サスペンスは苦手だった、が、荻原浩が書くと一気に読ませる。息をのむほどの緊張感が続く中、癒しの美咲の存在が大きい。荻原浩は本当に凄い作家だと改めて思った。

2018/01/29

しんたろー

荻原さんには珍しいサイコサスペンスと聞いて手に取ったが…う~ん…悪くはないのだが、いつものユーモアや軽妙な語り口が空回りしている気がした。それはイジメを主題にした物語だけに軽く扱えない部分が多く、荻原さんテイストと相反してしまうからだろう。加害者側が復讐される話と青春ドラマがシックリ噛み合っていないと感じたのは、加害者側の葛藤・後悔が薄くて、彼らに共感を覚えないからだろう。とは言え、エスカレートする手口や解決への急展開の巧さは流石の腕前。冗長に感じてしまう部分もあるが「それなりに楽しめた」が正直なところ。

2018/02/08

ykmmr (^_^)

世の中に蔓延る『いじめ』を題材とするミステリーである。この小説の主人公は、『いじめ』問題では死角でありながら、キーマンでもある傍観者の立場の光也である。いじめは勿論、している本人が一番悪い訳だが、周囲の傍観者たちが、いじめに対してどう言う認識を持っているのか?が問われ、この小説はそれに切り込んでいる。傍観者で中間的立場にいる光也は、その立場にいるからこそ、廣吉にぶつかって行けると思うのだが、傍観者・中間としての立場や罪悪感に苦悩する。

2021/12/08

納間田 圭

中学2年の時…言うに耐えない”ド酷いイジメ”を受けたあいつ。やった方は忘れていたが… やられた側のあいつは絶対に忘れたりしない。4年後の高校3年の夏から… あいつの復習が始まった。復習するために…さまざまな準備をした。身体を鍛え人格も変えた。復習の順番は…出席番号のあいうえお順。自分がイジメられた手口を踏襲した形で…次々と復讐を遂げていく。最近感じる…人間界からイジメが無くなることなんて有り得ないんじゃないかと。そう…この世から戦争が無くらないように…。イジメって…地球上の生物の中で人だけが許された能力

2023/09/21

感想・レビューをもっと見る