ドバラダ門 (新潮文庫 や 12-6)
ドバラダ門 (新潮文庫 や 12-6) / 感想・レビュー
ヘビメタおやじ
いやぁ、久しぶりに没頭しました。ずっと興奮状態で読み続けたのは、いつ以来でしょう。驚きの真実、探究の興奮、ハチャメチャなストーリーの展開、ギャグの炸裂、演奏場面の爆発、どのページも飽きるという心情とは無縁の500ページを超える作品でした。筒井氏の言うとおり、これから初めて読む人はしあわせな人にちがいありません。
2019/08/30
ちゆきち
こういう種類の面白さは今まで知りませんでした。「医者で小説家」とか「科学者で作家」とか様々な物書き屋さんがいらっしゃるけども、ジャズピアニストの人が本を書いたらこんなことになるのね!『西瓜売り』のくだりで絶叫してしまいました。ご先祖さまのこととかホントの話?どこまでが実話なのかしら?
2020/02/03
りょうけん
<音>“ミュージシャン” が書いた本は数多に有って,僕はそれらを結構読んだつもりだ。高田渡さんの『バーボンストリートブルース』を皮切りに,五郎さんの翻訳本,まさじさんや,ぺけさんのエッセイ等も読んだ。が,本書のような小説作品は多分初めてである。 本書のあちこちには筒井康隆の,どしゃめちゃ文章に似ている部分がある。巻末にある筒井康隆による解説を読むと,ズバリ「この小説は俺が書かせたんだ!」と言い切っている。加えて,間違いなく司馬遼太郎の文体も混じっている。作者はこの二人の超有名作家の大ファンなのだろうなぁ。
2019/03/14
rubato
再発掘記念。ジャズピアニスト山下洋輔が、鹿児島刑務所を作ったのが祖父らしいと知って、先祖のことを調査し始めた途端、過去と現在が複雑に交錯し始め……。レールがねじくれ曲がって列車と併走して宇宙空間にぶっ飛んでいくような、疾走感と迷走感溢れるジェットコースター小説にして、ユーモア満載の幕末スラップスティック小説であり、矯正建築の薀蓄本でもあり、建築物保存運動の実録本でもあり、まさしく音楽家にしか書けない小説。
2009/07/28
いちはじめ
鹿児島刑務所の門を作った建築士が祖父だと知った著者が、祖父について調べ、書き始めた……はずが、どんどんハチャメチャな展開になっていく、実話混じりの奇想小説。ジャンル分けしにくいが、面白い
2006/03/14
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