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六番目の小夜子 (新潮文庫)

六番目の小夜子 (新潮文庫)

六番目の小夜子 (新潮文庫)

作家
恩田陸
出版社
新潮社
発売日
2001-01-30
ISBN
9784101234137
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六番目の小夜子 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ちょこまーぶる

恩田陸さんのデビュー作だとは思わず読み始めたが、何となく最期の終わり方が納得できない想いがある。でも、学校を題材にした小説ってどうしてこうも面白いんですかね。登場人物のキャラクターが作りやすいからでしょうかね?それから、火事の時に小夜子は本当に現れたのだろうか?そして、人を襲う犬と小夜子の関係は?と言うあたりをもう少し明らかにしてほしかったなあと言う想いもある。おそらく、日本中の学校には伝説が沢山あって、この物語と同じような伝説を持つ学校も存在しているのではないだろうかと思わせる一冊である。ちょっと怖い。

2014/02/11

ehirano1

功利的に再読。・・・気持ち良く他人を反芻させてくれる人間・・・(p240~241)、これは人心掌握術の1つですね。時と場所を弁えないとえらいことになりそうですが・・・。

2016/07/09

風眠

学校って生き物だなぁ・・・しみじみと再確認した作品だった。誰に強制されたわけでもないのに、小夜子伝説に関わるミッションをやり遂げようと、静かな強迫観念に呑み込まれていくさまは、「何事もない学校生活に見えて、実はいろいろ大変」な「学校」そのものを象徴しているように思える。講堂に全校生徒が集められ、暗闇の中ワンセンテンスずつ言葉を朗読していく場面は、なんてことない文章が恐怖に変わっていく集団心理がよく表れていて圧巻。ラストは全ての謎が明らかにされなかったが、それこそが作者の意図した悪意なのではないかと思う。

2012/04/13

夢追人009

恩田陸さんの伝説のデビュー作で、ダークファンタジー青春小説の傑作ですね。前々から読みたいと思っていましたが何となく尻込みしてしまい今回漸く読みまして、とても面白くて大満足しましたよ。結論から言いますと読後感は恐怖の度合いは少なく後味もよくて高校3年生の春から冬へ卒業までを追う青春小説の味わいが濃厚で随所にくだけたユーモアもあり楽しめましたね。本書を読んで気付いたのは著者が理詰めでガッチリとストーリーを組み立てるタイプの方ではないという事実で、謎解きの面で細部に曖昧さが残りましたが、それでも大満足でしたね。

2022/03/02

さてさて

舞台となる高校に伝わる奇妙な伝説。それは生きたものであり、誰かがその伝説を現在進行形で演じ続けているという事実が不気味さを深めていきます。主人公それぞれの性格がよく描き分けられ、卒業を前にした学園生活も垣間見える中に描かれるホラーな世界。上手く構成された物語ですが、唯一、沙世子が男子学生たちを河原に導いた部分だけは、どうしても納得感のある答えを見つけることができず、この点読後の今もモヤモヤ感が残っています。それにしても恩田さん、デビュー作から恩田さんは恩田さんなんだなぁと思いました。

2020/11/20

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