ワニはいかにして愛を語り合うか (新潮文庫 た 49-1)
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ワニはいかにして愛を語り合うか (新潮文庫 た 49-1) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
十三年と十七年の周期ゼミの話が特に印象に残った。この二つの種が同時に発生する年は221年に一度だけめぐってくる。悠久の歴史の中で13と17という周期を選んだ理由が捕食者との生活周期を最小限にする知恵なのか、交雑を避けるためなのかは現時点で定かでない。あるいは他の想像もつかない理由によるものかもしれない。生物学者はそうしたこと解明すべくひたすら努力している。なのに私のように本ばかり読んでいるような人間は「二百二十一年に一度の逢瀬は浪漫チックだ」などと頓珍漢なことを考えているのだ。無益な人間なのだな、私は。
2016/08/17
魚京童!
では、人間ではどうしてあまりうまくいかないことが多いのだろうか? それは私たちが、「人間はかつてワニであった」ということを忘れているからである。
2014/07/12
ローレンツ🐾
発行は1992年。もう30年も前の本だけど、とても新鮮だった!動物のコミュニケーションについて深く掘り下げている。【音】、【匂い】、【視覚】をテーマに多種多様な動物の生態が語られている。面白かった〜!
2021/09/19
なめこ
動物の生態にまつわる話。どの話も読みやすく興味深いのですが、やはり日高氏の軽妙かつ奥深い語り口に比べると、竹内氏、肩に力が入っているというか面白くしようしようという気負いが見えるというか。共著でありながら、ほとんどすべての章は竹内氏によるもの。てっきり日高氏メインだと思って読み始めたら、なんか文体がちがうなー、と気づいた次第です。章ごとに執筆者を書いといてくれたらいいのに。とはいえ、会話形式で書かれた章は、やはり性別の違うもの同士の会話らしく人間と動物の性差について考察が広がり深まり、おもしろかったです。
2016/05/06
Lee Dragon
新皮質を通した旧皮質に語りかけることが恋愛や煽動に重要という趣旨を各生物の五感からのシグナルを例に説明している。 しかしながら、各動物の求愛行動はなかなか面白い。
2014/05/26
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