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屍鬼(三) (新潮文庫)

屍鬼(三) (新潮文庫)

屍鬼(三) (新潮文庫)

作家
小野不由美
出版社
新潮社
発売日
2002-02-28
ISBN
9784101240251
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屍鬼(三) (新潮文庫) / 感想・レビュー

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Tetchy

二極対立による対比構造もまた本書の特徴の1つ。地元民と余所者、村を離れたい若者と村に根差した大人たちは即ちウチとソトで解釈が出来る。更にそのウチとソトは即ち生者と死者、いや屍鬼とに分かれる。閉鎖的な外場村を舞台にしつつ、二極分離された世界。村の中に「外」という言葉を持ちながらも村全体をウチとして捉える田舎村。しかしその名前が示すように実はウチではなく「外の場」だったのだ。カインとアベルの物語に擬えられるならば、生者が住む村は屍鬼が蔓延ることによって流刑地、即ち「外の場」となり生者村本来の姿に戻ったのだ。

2019/04/18

ミュポトワ@猫mode

屍鬼3巻目読了しました。今回も面白怖い巻でした。徐々に核心を突いていく推測と真実が2方向から語られるようになり、いつ一致するのかワクワクしているとことです。小野先生だし、クライマックスの面白さにはずれはないと思いますが、今から楽しみです。そして思い出すのは、一番初めに語られた序章。あれは最後を物語っていると思いますが、どうなれば、ああなるのかも楽しみで、続けて4巻目を読んで生きたいと思います。ただ、登場人物が多すぎるのは相変わらずの悩みではありますが…

2020/06/25

nobby

それまでのサスペンスから中盤から一気にホラーに変貌。確かにタイトル『屍鬼』を今更ながら再確認。その存在を自覚した大人・子供それぞれが、様々なドラキュラ伝説やらと重ねながら対抗を試みる。その一方で彼らを“ハンター”と呼び、自分達の足跡を残さぬよう黒幕が暗躍する。夜行性は同じものの、いわゆる吸血鬼と違い風貌は変わらぬ怖さ。双方がたくさんの葛藤を抱えながら全面対決に向かうのか、早速4巻へ進み確かめたい。

2015/10/20

セウテス

【屍鬼】シリーズ第3弾。ようやく敏夫と静信が、屍鬼の存在に気づき始める。同時に夏野は田中姉弟と知り合い、共通の知人だった恵の墓を確認する。物語はここに来て屍鬼たちの目線の話が差し込まれ、屍鬼の実態が説明される。屍鬼として甦る者、甦る事が出来ない者、屍鬼となる事で他人の生き血を食べなくては、屍鬼自体も餓死してしまう等。様々な制約のある屍鬼という存在は、興味深い設定ではあるものの、ホラーという概念からは外れたように感じる。屍鬼への恐怖は無い、むしろデビルマンの様に愚かな人間の行動への恐怖をひたひたと感じる。

2020/09/19

はらぺこ

あと2冊・・・。読者からすると「やっと気付いてくれたか」の巻です。紆余曲折有りながら屍鬼登場。ハンター(気付いた人達)と屍鬼の対決か!と思ったのも束の間、ハンター側が追い詰められた感じで3巻終了。アメリカやったらショットガンぐらい出そうやけど日本やから何で戦うんやろ?夏野の父親の行動にはガッカリ・・・、静信の煮えきれなさにもガッカリ。もしかして、静信は沙子が好きなんやろか?とにかく急いで4巻へ

2010/06/26

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