華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫)
華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫) / 感想・レビュー
kou
短編集だが、それぞれが読み応えがあり面白かった。そして、いろんな国の様子が少しづつでも分るのが嬉しかった。特に奏は、自国だけでは無く他国にも配慮しバランスを取っていく様は、「さすが500年を超える長寿国!!」と唸ってしまった。そんな中で利広達が慶に対して「意気を感じた」や「勢いがあるね、今度の慶は。いい感じだ」と言っていたのは、読んでいて、誇らしくなり微笑んでしまった。って訳で、一番の感想は、「奏国が大好きになりました!!」につきますね(笑)。
2019/09/15
ミュポトワ@猫mode
十二国記のエピソード7です。今回も短編集で各国のお話になります。今回も陽子ー!陽子ー!って心の中で叫びながら読んでましたが、ちゃんと出てきてくれて良かったw出てこなかったらきっと泣いちゃうものwでも今回のお話で特に印象に残ったのは陽子ではないのですよ、残念ながら。責難は成事にあらず、すっごい言葉ですわ。この言葉がでた話は正直長すぎてダレちゃったのですが、この言葉で一気に背筋が伸びました。私もできてないなぁとか思いながら、いつか使ってやろうって考えてたら本読むの忘れてましたwやっぱり十二国記はすっごいっす!
2018/08/29
南北
再読。短編5編。「冬栄」泰麒は相変わらずかわいいのと使いに行った先の廉王たちの描写は楽しめました。「乗月」の芳国の月溪は自分のプライドから王位に就こうとしないし、「華胥」の砥尚は才麟に約束した理想の国作りができずにいて国が傾き始めています。つい最低賃金を上げて失業者を増やしてしまった隣国を想像してしまいました、「書簡」は陽子と楽俊との手紙。「帰山」は奏国の李広と風漢こと延王はどちらも飄々としていながら見るべきところは押さえているのは素晴らしい。奏国の王家の人たちには見えない会話にも好感が持てました。
2019/09/22
白いワンコ
中級官吏の視点から描かれた前の短編集と異なり、王・麒麟と上級官吏が十二国各々の統治に悩み、天命を考える五つの作品。戴と景、『十二国記』二つの大きな流れを補完するストーリーとその後の芳、安定の象徴奏と延、才王黄姑の驚くべき出自と、読み応えあり過ぎて長編並みの満足度に浸れます。個人的に、景王陽子のエピソードはどれも好きだな…
2019/12/14
NADIA
十二国にまつわる5編の短編集。幼い泰麒が漣国を非公式で訪問する『冬栄』と即位したばかりの景王・陽子と雁国の大学生となった楽俊の間で交わされる『書簡』はどちらかと言えばほのぼのとしたストーリーだが、それでもこの世界の厳しさが垣間見える。『乗月』は祥瓊を追放した芳国のその後、『華胥』に至っては失道した才国の高官の目線で語られる鬱々したストーリー。どちらもその苦悩はとてもリアルで無理がなく興味深い。最後の『帰山』はこの世界の国の在り方の解説を主要人物2人に語らせていてこれも実に面白い。十二国全ての国に興味津々だ
2019/12/26
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