葬られた王朝―古代出雲の謎を解く (新潮文庫)
葬られた王朝―古代出雲の謎を解く (新潮文庫) / 感想・レビュー
ケイ
昨年の神無月に出雲神社におまいにいったので、興味津々で読んだ。出雲にある数々の神社と神々との関係、またそれぞれの神社は言わば世襲制でずっと続いているというのが興味深かった。しかし、その後の記述はかなり独断的できちんと第三者にも検証してもらわずに書いておられるのではないかと思われる。各神社の写真に自分も写っているものが多いのも、どうかと思う。
2015/01/28
やいっち
梅原猛の本は、『水底の歌』など、これまで大半の本は読んできた(「梅原猛著『日本の深層』」など参照)。 同氏の論理の妥当性はともかく、柿本人麻呂への関心を掻き立ててくれたのも、同氏の本。 出雲の王国の存在を強く匂わせる加茂岩倉遺跡(銅鐸)や神庭荒神谷遺跡(銅剣など)は、農道工事で偶然、発見されたという。 近隣などにどんな遺跡が眠っているか、想像が膨らんでならない。 http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2011/10/post-ef1e.html
2011/10/09
優希
面白かったです。出雲神話は素戔嗚尊縁の別の王家の歴史というのに興味を持ちました。歴史的に実現していたら日本古代史を塗り替えていたでしょうね。出雲神話の古代史が現実だったらというのは浪漫ですね。
2024/03/28
NORI
読み友さん紹介本。記紀や風土記などで触れられる古代出雲王朝の位置づけに関する考察。 学術的にどうこういうのはやや厳しめな印象で、「私はこう想像している論」の範疇は出ないかなぁ。読んだ感想としては「そうだったかもしれないし、そうじゃなかったかもしれないね」としか言えない。どちらかと言えば、この説をベースに、あくまで創作物としての「歴史小説」とした方が面白かったかも。「伝説は、あくまで史実に基づいており、こんなことがあったのではないか・・?」という古代ロマン。この発想自体は好きだけどね。なにしろ夢があるし。
2024/07/18
ピンガペンギン
梅原猛の著作を読むのは初めて。大国主(オオナムヂ)が兄弟の神に憎まれて殺されそうになるというところを読んでいて、旧約聖書のヨセフが兄弟に殺されそうになる話を思い出した。朝鮮からの文化と思われる銅鐸の写真と分布図が載っていて、出雲王朝の文化は今の徳島あたりにも及んでいたと推測するとあった。北九州文化の銅剣の分布していたところと銅鐸の分布とで文化圏が違うという考古学の話のところが興味深い。あくまで一説なのだろうけど。古事記で神々が食物を乞うオオゲツヒメは阿波の国のこと。粟→阿波の語源、黍→吉備の語源なのか?
2024/11/25
感想・レビューをもっと見る