KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

市塵(下) (新潮文庫)

市塵(下) (新潮文庫)

市塵(下) (新潮文庫)

作家
藤沢周平
出版社
新潮社
発売日
2022-02-28
ISBN
9784101247281
amazonで購入する

市塵(下) (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

優希

家宣の崩御により、家継が家督を告ぐも急逝。これを機に白石は失脚の道をたどります。吉宗に罷免され、屋敷までも奪われるのは悲劇に次ぐ悲劇と言ってもいいかもしれません。再び市塵に戻ることを思いながら自伝を書く白石が印象的です。

2023/03/13

Gotoran

江戸時代中期の「正徳の治」で知られる儒学者新井白石の生涯が描かれる。儒学者として仕えていた白石が、主君が将軍となるにともなって政治の表舞台へ。間部詮房とともに将軍家を支え、さまざまな改革を行うが、信念を持って改革を断行したが故に、敵が増えていく。・・・晩年は寂しく表舞台を去り、市塵に紛れてひっそりと暮らしていく。心理描写も巧みで、儒学者新井白石が生身の人間として見事に描かれている。読み応え十分だった。

2024/04/13

のほほん

新井白石は頭脳明晰、博覧強記、公明正大、こんなに優秀な人がいるのかと思う人でした。将軍家宣に儒者として仕え、政治の助言もしました。前の将軍の政治の欠点を指摘し覆します。反対意見の人は論破し、悪行と思えば罷免を進言します。ですから敵も増えますが、家宣に信頼され出世もしました。しかし、吉宗が将軍になると吉宗の側近から距離をおかれ、政治に参加することもなくなりました。それを代がかわったのだからとあきらめ受け入れます。そして、書き物に専念します。このため多くの著作を残しました。不遇の時の身の処し方がみごとでした。

2024/03/14

オールド・ボリシェビク

結局、大きなことは起こらずに、物語は終わってしまいました。とは言え、それは読者にとってであって、新井白石の身辺は激変する。六代将軍の家宣は薨去し、後を継いだ七代の 家継も8歳で身罷ってしまう。八代将軍の吉宗はそれまでの側用人政治を嫌い、白石や間部詮房を追放するのである。仕えるべきものは人なのか、制度なのか。学問の政治的効用とは何か。いろいろと考えさせられる、静かな物語でした。

2022/03/07

ナイさん

白石の生涯、勉強になりました

2023/12/31

感想・レビューをもっと見る