オー!ファーザー (新潮文庫)
オー!ファーザー (新潮文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
これまでに読んだ伊坂作品の中では、『マリア・ビートル』と並んで"荒唐無稽"なお話。なにしろ高校生の息子の由紀夫に、それぞれ毛色の違った父親が4人という設定。舞台は知事選挙さなかの町(モデルはおそらく仙台)。知事候補者の二人を含めて(直接の登場はないが)他の登場人物も、かなり変わっている。さらには物語の展開は、よく言えば自由奔放あるいは奇想天外、しかし見方をかえれば無軌道で支離滅裂(というほどではないが)ということに。伊坂氏自身は楽しんで書いたと思われるが、富田林が被害にあった詐欺事件の結末は?。
2018/03/18
ehirano1
淡々と進む物語、何か起きそうで起きないかと思ったら最後の方でやっとなんとかそれなりに・・・、といった感じでした。数々の格言の引用や伏線回収はいつもどおりでなぜか安心してしまいました(当方も伊坂フリークなのでしょうか?)。ところで、参考文献に「サイエンス脳のためのフェルミ推定力養成ドリル」というが記載されていて、あぁ、これはあのシーンに使われたのかと読後に気付き、フェルミ推定を再勉強しようと思い立っています。
2016/11/03
れみ
4人の父親を持つ高校生の由紀夫が遭遇する事件。由紀夫と父親たちや同級生たちとの会話が可笑しくて笑ったり、途中で描かれる小さな出来事もすべてが繋がっている、その伏線の見事さはやっぱり伊坂さん。事件の行方にハラハラさせられつつ、由紀夫と父親たちの互いを思う気持ちがすごく良かった。
2013/09/01
勇波
そりゃ個性が強烈な頼りになる父親が四人もいれば面白さも4倍になるさ!という作品です。80年代に量産された赤川次郎作品にありそうな設定。他の作品でもそうですが今作でも軽快なロックがBGMで流れているのでは?と錯覚を起こさせるほどリズムのいい物語です。中でも多恵子嬢と知代さんはまぎれもないロッカーだ。。そして伊坂作品の登場人物はDNAをも凌駕していくのだ★
2015/07/20
yu
文庫にて再読。 由紀夫くん、確かにいいグレ方だ(笑)。登場人物のセリフまわしがいちいちいちいち面白くて、ツボに入りまくり。会社で読んでて、うっかりニヤつきそうになって危なかった。 知代さんの携帯に登録されているお父さん達の名前もウケる。 この作品、やっぱり好きだわぁ。またいつか読み返そう!
2013/10/05
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