清く貧しく美しく (新潮文庫)
清く貧しく美しく (新潮文庫) / 感想・レビュー
じいじ
甘いだけの恋愛小説だと思って読みはじめた今作。将来の夢は互いの心の中に封じ込めて、懸命に今を生きる二人の若者が描かれた、私好みの作品でした。やがて、物語のヤマ場がやってきます。30歳の主人公・男が究極の決断を迫られる場面が…。①伸び盛りの外資企業の正社員の椅子と、そこで偶然再会した初恋の恋人との新しい生活。②美人ではないが純真でかわいらしさが残る、今の彼女との生活を続けていくか? 主人公の青年が選択した道は…。ちょっぴり遣る瀬なくて、石田衣良しか書けない恋愛小説でした。
2023/03/04
のり
「堅志」と「日菜子」の慎ましい同棲生活。アルバイトで生計を立てていたが、30歳を期に正社員雇用への焦りが出てきた堅志とスーパーのパートと並行に飲食店で料理を学び始めた日菜子の考えが微妙にズレ始める。男女間の差なのかわからないが、日菜子の言い分には共感出来ない。あまりにも身勝手ではないのか。
2023/06/29
優希
甘いですね。自己評価の低いカップルが自分の落ち着く場所で寄り添い合っているように見えました。最初はあったかくていい2人だと思っていましたが、物語が進むにつれ共感ができなくなっていきました。純粋な恋愛小説なのかもしれませんが、生活設計などをしっかりしていくべきではないでしょうか。
2023/06/13
あっ!chan
「清く貧しく」...まさに青春ラブストーリー直球ど真ん中。同棲中の二人は気が弱く自己肯定感が低いところがお互い惹かれ合っていた...から始まる物語。バイト先でつかみかけたチャンスから、王道の元カノや白馬の王子が現れたり、夢が届きそうになりったりして、二人のバランスが崩れはじめるのだが...どちらが自分の身の丈に気がつき、何を選択するのかなぜ選ぶのかそして何を未来に望むのか...最後はやっぱりというところまでハラハラしながらの「美しい?」お話でした。
2024/03/21
KEI
辛口レビュー。ちょっと甘々の恋愛小説。非正規雇用で同棲している堅志と日菜子は年収が2人で300万!互いが暖かい居場所となって肩を寄せ合うようにして懸命に生きている様にも見えるが、この自己肯定感の無さはなんだろう。そのくせ同棲相手がいるのにも関わらず、誘いにホイホイ出掛ける日菜子には呆れる。こうとなったら、それぞれの夢を叶えて自分たちの老後も見据えた生活設計を立てて欲しいとオバサンは思うのだが。
2023/06/10
感想・レビューをもっと見る