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恐怖コレクション (新潮文庫 あ 7-5)

恐怖コレクション (新潮文庫 あ 7-5)

恐怖コレクション (新潮文庫 あ 7-5)

作家
阿刀田高
出版社
新潮社
発売日
1985-04-01
ISBN
9784101255057
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恐怖コレクション (新潮文庫 あ 7-5) / 感想・レビュー

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優希

短編かショートショートの類かと思ったら違いました。「奇妙な味」の名手である阿刀田さんによる「恐怖」をテーマにしたエッセイです。日常生活の不気味な恐怖の多彩な世界が語られているので興味深く読めました。読書歴や日々の生活から導かれる様々な描写の読後の余韻は何とも言えない味わいが残ります。小説観と創作の裏話的な話とも取れるのが面白い。この本を読んでますます阿刀田さんが好きになりました。

2016/09/29

『よ♪』

ブラックユーモア、ブラックジョークの分野で知られる著者のエッセイ。遠い昔に読んだ作品を再読。日常に潜む違和感や殺意など、ゾクッとする恐怖が綴られる。それら恐怖に通ずる国内外の様々な作品が紹介されており、幼い頃の私は本の世界に無限の広がりを感じてとても昂揚した。メタモルフォーズやカニバリズム、更には結核やねずみ講なんて言葉を知ったのもこの本だ。幅広い話題にさりげなく皮肉を交えた知的でスマートな文章。この作品でW.W.ジェイコブズの『猿の手』を知り、読みたいと思って早何年?何十年?未だに読めていないなぁ。。。

2019/07/20

NORI

「恐怖」をテーマにしたエッセイ。 日常の中のこういう瞬間ゾクッとするとか、この状況よくよく考えると恐ろしい。この小説はこんなふうに怖かったよというネタバレ気味の紹介など。扱われる恐怖の種類も、命の危険を感じることから、オンナの怖さまで多岐に渡る。 本書自体40年ほど前に書かれたもので、そこからさらに遡った著者の思い出を挙げているので、今となってはあまり読まれることもないであろう本が紹介されていて逆に興味深い。図書館の書庫で眠り続けている本を引っ張り出して、日の目を見させてあげたくなる。

2024/07/29

みなみ

楽しくちょっと怖いエッセイでした。昔読んだ本だけど、昔過ぎて殆ど覚えてないから、新鮮で面白かったです。さくさく読ませる作者はさすがです。

2019/05/03

JADE

図書館が開くのを待ちきれず、昔の本棚から抜き出してきた。ん十年ぶりに再読の、恐怖をテーマにしたエッセイ集。「怖いったって、いろんな怖さがあるからなあ」の言葉通り、オカルトやホラーみたいな怖さじゃなく、もっと日常的で本質的な怖さを、人間の深層心理まで掘り下げて追求してる。「恐怖のテーマは、人間の一番原始的な感情に根差しているものだ」なるほどねぇと思った。古今東西の怖い小説をたくさん紹介してくれてるのも嬉しかった。ん十年前の自分が、なぜこの本を手にしたかは思い出せなかったけど、面白くてお得な1冊だった。

2023/01/04

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