花の図鑑 下 (新潮文庫 あ 7-14)
花の図鑑 下 (新潮文庫 あ 7-14) / 感想・レビュー
優希
三角関係ならではの愛の形が描かれていきます。法子と薫との関係を続けつつ、麻美に惹かれる啓一郎。その想いは本物の恋とは違うのかもしれませんが、深い部分を語らないことが味わいでもあります。ただ、3人の恋人を持ったからこその結果は欲望に流されたからこその終幕のように思えました。内面の描写が少ない分、官能的な世界であっても嫌味がなく読める作品ですね。
2018/04/18
KAZOO
後半も三角関係のもつれがあったりします。連城さんが得意とするところですが、阿刀田さんのはそんなに暗い感じはしないので万人受けするのでしょう。またあまり内面に奥深く入ったりすることなく、最後にどんでん返し的なものも少ないのでまあさらりと読めてしまいます。ですので印象にあまり残らないのかもしれません。
2015/06/03
MIKETOM
上巻は「知の女」との能登半島旅行がハイライトだったが下巻は「美の女」との沖縄旅行がクライマックス。恋愛小説の旅行場面は華があっていい。夜のシーンも見どころの一つ。阿刀田の筆致は淡々として上品なのでエロに流れず安心して読んでいられる。「知」と「美」はそれぞれ魅力的に書かれているのだが「性」の女の品性があまり感心せず、作品の質をやや落としている。三人それぞれの同格の品性なら、知美性というコントラストがより鮮明に浮かび上がったのに。ラストは平凡ながら様式美。これでいいんだろう。俺の好みを言えば法子かな。
2019/10/22
takaC
1993年5月読了。
1999/01/01
tnyak
20代の頃、阿刀田作品にハマって、ひたすら読みまくったのだが。数十年ぶりに一読したが、うーん、ささるものがなかったなあ、残念です。
2024/06/24
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