隠れ蓑: 北町奉行所朽木組 (新潮文庫)
隠れ蓑: 北町奉行所朽木組 (新潮文庫) / 感想・レビュー
ベルるるる
4話目のタイトル作でもある「隠れ蓑」がよかった。時代小説として短いけれど、とても楽しめた。人からは見えない内面にかかえる矛盾、書を愛し、花を愛でる、その一方で自分を過信し、簡単に人を斬る男が登場。若い日に朽木勘三郎と共に道場で汗を流した男が恨みを抱えて勘三郎と対峙する。
2018/09/08
onasu
朽木組の捕物帖第2弾も、奇を衒わない、野口さんに期待した正統派、硬派な時代ものを味わえた。 そう言うのは、信頼し合った朽木組6人の男のチームワークと、揺らぎない「口きかん」の旦那の頭目ぶり。そんな、現実にはなかなかない心意気が、描かれた江戸の世と合致して展開されていく。 それは、ちょっと間違うと、危うい心持ちなのだけど、信じた道を迷いなく全うするという快さ。その味わいが、読み手に心地好さを運んできてくれる。 捕物の進展には、やや都合のよさも感じられたが、2014年の読み納めに充分な作品でした。
2014/12/31
タツ フカガワ
シリーズ2作目は4話収録。”北町奉行所朽木組”というだけあって「門前捕り」では伸六親分、「開かずの間」では下っ引きの弥太が活躍。それも単に勧善懲悪にいかないところがこの作家らしいですね。表題作では、朽木勘三郎の剣客ぶりも楽しみました。
2019/04/30
あかんべ
シリーズ1巻と2巻を再読した。捕物帖はたくさん読んだが、読みすぎたため印象に残らないことが多い。野口さんの捕物は、事件と関係ない鳥の物語の木兎引きが印象に残った。
2016/03/15
コニタン
「隠れ蓑」での朽木勘三郎と小池文造との闘いは迫力があって良かった。朽木組の粘り強い探索と結束の強さががいちばん印象的でした。次回作も期待します。
2015/01/23
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