維新と戦った男 大鳥圭介 (新潮文庫)
維新と戦った男 大鳥圭介 (新潮文庫) / 感想・レビュー
如水
大鳥圭介…幕末戊辰戦争で幕府歩兵奉行、最後は蝦夷政府陸軍奉行。自他共に認める『戦下手😅(これホント)』『机上の天才(これは後世の人が勝手に付けた)』。僕の印象では局地戦でも勝った事が無い幕府側陸軍総帥だと思ってたんですが、何だあるやん、2回程💧此処迄負け続けた人はいないんじゃ無いんだろ〜か⁉️と思う位。ただなぜ負けても負けても戦い続けたのか?その気概は如何に?と言う事が分かる話でした。抜群に優秀だったのは間違い無い(敗者なのに後の明治政府要職者)ロマンリストでも無い。この生き方は…武士の矜持だ😭
2019/05/09
はっせー
かなり面白かった!この本を読むまで大鳥圭介という人物についてよく知らなかった だが読んでみると武士としての生き様や幕府側についた人々の将来のために戦っていることが分かった!こんな人物が幕府の中枢にいればもう少し良くなっていたのかなと思う そして伊東さんの文章の書き方が本当に読みやすかったので他の作品も読んでみたい!
2018/12/05
maito/まいと
文庫版改めて読破。名将でも猛将でもなく、思想家でも無く、ましてやカリスマリーダーでもない大鳥圭介が、産みの苦しみを味わいながら戦い続ける姿は、痛々しく見えながらも、どこか親和性を感じるのは気のせいか(汗)彼を支えた「死んでたまるか」という意地、もしかしたら、今の日本人が思い起こさなきゃいけないのは、技術とか知識じゃなく、泥臭くても立ち続けるその心根なのかもしれない。彼を知らない読者が、次第に英傑じゃない、と気付きながらも最後まで見届けてしまう(苦笑)それを魅力というなら、大鳥にはその魅力があるなあ。
2018/03/08
onasu
解説では、文芸の世界での大鳥圭介といえば、司馬先生「燃えよ剣」での土方歳三の敵役というのが通例とあるが、そんなことはつゆ知らず、前々から気になっていたのは、漫才師の故鳳啓助と同じ読みなこと。それは、今回検索してみました。 播州の町医者の家に生まれ、勉学好きで適塾に学んだ後に江戸に出、洋書で軍役を独学、幕末期本邦の第一人者となり、幕臣に取り立てられるとは、大村益次郎もそんなじゃなかったか。 勝先生の脇役っぷりは最高だったけど、転戦しての戦いに継ぐ戦いと、負けに負けた心情とは、現代人には理解しえませんね。
2018/06/17
sin
大鳥圭介の名前は知らなかった…!維新の頃はあまり好きじゃなくて、龍馬、高杉、久坂、の小説を読んだぐらいで、五稜郭戦争は榎本と土方ぐらいしか知らなかった。物語の前半は、過去のエピソードを随所に挟みつつ進んでちょっと…と思ったが、中盤(宇都宮会津)から後半(函館)は盛り上がる。ほとんどの戦いで負け続けて最後まで戦った大鳥圭介の姿が見事。武士の意地の為だけに戦った訳では無かった。負けると分かっていても戦わないといけない理由。戦後も生き続け後進を育てた生き様。かっこいい。
2018/02/27
感想・レビューをもっと見る