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志士: 吉田松陰アンソロジー (新潮文庫 い 16-121)

志士: 吉田松陰アンソロジー (新潮文庫 い 16-121)

志士: 吉田松陰アンソロジー (新潮文庫 い 16-121)

作家
池波正太郎
古川薫
童門冬二
荒山徹
北原亞以子
山本周五郎
末國善己
出版社
新潮社
発売日
2014-11-28
ISBN
9784101263618
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志士: 吉田松陰アンソロジー (新潮文庫 い 16-121) / 感想・レビュー

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鉄之助

松陰を取り巻く人々の上質なアンソロジー。山本周五郎『城中の霜』は鉄板!の感動モノだが、他に古川薫『吉田松陰の恋』も良かった。野山獄の囚人だけでなく獄卒までが松陰の講義に耳を澄ます。生来の教育者である松陰の姿が鮮やかに描かれている。ちなみに、野山獄とは、武士の野山氏の屋敷を改築したもので、城下の中心に近い堀内にあった。細かい描写も行き届いている。

2024/02/08

さらば火野正平・寺

山本周五郎が橋本左内を書いた『城中の霜』が読みたくて借りてきて、それのみ読む(併録の荒山徹『長州シックス 夢をかなえた白熊』のみ既読)。大河ドラマ『西郷どん』で風間俊介が好演していた橋本左内。西郷隆盛が尊敬し幕閣がその死を惜しんだ秀才である。緒方洪庵門下で医学を学んでいた頃は、夜中に抜け出し無料で貧民の診察をしていた(確か中島らもが落語にしてたっけ)。それで享年25。あまりにも偉く非の打ち所が無さ過ぎて面白味が無い人物でもある。しかしさすが山本周五郎、そんな左内に一点の朱を入れて鮮やかに甦らせる。(続く)

2018/06/12

優希

吉田松陰と松蔭に関係した人たちを描いたアンソロジーです。幕末を彗星のように駆け抜けた松蔭と、彼に共鳴して時代を共にした男たち。幕末に光芒を放った6人の志士たち。国が動乱の世になり、様々な思想が入り乱れる中で、国を憂え、散っていった命のあることを改めて感じました。幕末の長州は尊王攘夷を掲げ、いち早く倒幕運動にその身を投じたと思うと、松蔭や松下村塾は時代に大きな影響を与えていたのだなと思わずにはいられません。

2015/03/28

ロマンチッカーnao

久坂玄瑞の『蛍よ死ぬな』は良かったなあ。幕末ものは幕府側のものが好きなので、久坂玄瑞は、いろいろな作品の登場人物の一人としてしか読んだことなかったけど、俄然興味が湧いてきました。25歳という若さで死んでいるので、評価が定まっていないところありますが、生きておれば、間違いなく、西郷、桂、大久保なんかと並び評される人物でしたね。

2017/01/24

baba

吉田松陰と彼の周りの人々の短編集。古川薫の「吉田松陰の恋」はいつもと違う松陰が面白く、童門冬二「蛍よ死ぬな」の久坂玄端の苦悩、山本周五郎「城中の霜」は橋本佐内の人柄が、それぞれ描かれて堪能した。国が難題を抱えた時にはこうして国を憂える人材が綺羅星のごとく現れ、惜しい命を散らしていった事が改めて感じた。

2015/01/24

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