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ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (新潮文庫)

ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (新潮文庫)

ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (新潮文庫)

作家
大崎善生
出版社
新潮社
発売日
2007-12-21
ISBN
9784101265728
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ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

タイトル買いの恋愛本。ふたを開けてみたら、高校から大学生あたりの失恋物語だった。冒頭の女の子の、きっと誰にでも経験があるだろう身を切るような失恋、一瞬のうちに感情移入するとともにそれほど鎮痛感がないのは、彼女らの年齢のおかげ。最初の失恋は誰でも辛い、がそうやってみんなオトナになっていくのよ、、、にしても、大崎さんの作品は、ヨーロッパ的なモチーフを上手に使われるのに、内容はベタな日本にしか感じられないのはなぜだろう。今度はもっと、中高年の恋を描いてくださいませ、大崎さん。

2018/11/14

ちょこまーぶる

何となく心が暖かくなった一冊でした。高校から大学という時期の若者の恋愛の描いた4編ですが、それぞれに若い時代特有の孤独感を感じて、その孤独を埋め合わせるように何かを求めて、その対象に薄っすらとした光を感じ取って、そのボヤッとした光の中でより強い光を掴めるかどうかを藻掻いている姿を想像させられました。どこまで理解しているかはわかりませんが、多くの人が若い時期に経験している事かもしれませんね。脆い心と承認されたい・承認したい心のせめぎ合いも感じました。そして、個人的には「ドイツイエロー」が好きでした。

2021/08/29

あつひめ

この年になってから読んだから、青春を生きる若者の心が時に切なく、時には甘酸っぱく心をチュンとさせるのだろう。人の数だけ恋はある。もしかしたら恋愛小説なんかより美しい恋をした人もいるだろう。どこにでもいるような若者たちに重ねながら読み進め、恋とは人の心を成長させる大切なミッションでもあるように感じた。失って初めてわかること、再び手に入れたときの高揚感。失恋の涙は塩辛くないさらさらとしたもの。小説の中に紛れ込んでそっと恋模様をのぞき見してきたような読後感。しばらく大崎さんの作品に溺れそう。

2022/03/24

付き合ってた人との別れで自分のことを改めて知るきかけとなったり 自分がどれほど恋人以外の世界が見えていなかったか等主人公の気持ちが痛いほどわかります。 恋人との別れのあとの喪失感、恋人がいなくなっても、前に進まなければいけない再生。 つらい時間かもしれませんが学ぶことがあったり改めて過去、これからの自分を見つめなおすいい機会。 その人との関係があったから、今の自分がある、別れた人との時間は無駄ではないということを教えてくれた気がします。

巨峰

お勧め☆4つの短編小説を読み終えてわかった。これは奇蹟の小説たちだと。それも人がおこした、自分の大切な人がおこした奇蹟の物語だと。大崎さんの小説は、静かで、ひんやりとしている。それが気持ちいい。皆さんの感想をみてみると『九月の四分の一』と対になっているのか。なるほど、積んであるから、早速読んでみよう♪

2010/10/17

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