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蜃気楼 (新潮文庫)

蜃気楼 (新潮文庫)

蜃気楼 (新潮文庫)

作家
内田康夫
出版社
新潮社
発売日
2005-05-28
ISBN
9784101267258
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蜃気楼 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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まり

図書館本。今回はスッキリとした終わりで気持ち良かった。売薬さんの話は結構、興味深く、このまま優子が継げたらいいのになぁと思ってしまった。

2024/07/20

MOMONATSU

浅見光彦シリーズ。気立てのいい薬売りの老人が殺害されるところから物語が始まる。薬売りが持っている懸場帳(取引先情報が子細に記載されたデータベースのようなもの)がカバンごとなくなっていることから商売敵の犯行と思われたが、いくら捜査をしてもそのセンはない感じだ。動機が見えない、犯人像も見えない五里霧中の状態から浅見が根気よく捜査して一つ一つ真相に迫っていく展開。残り100頁を切った辺りで犯人と殺害方法は分かったがそこはご愛敬。旅情ミステリと言う感じで自分も浅見になった気分で読める安定のミステリ小説と思う。

2020/04/12

ひよピパパ

浅見光彦が富山の売薬の殺人事件を見事に解決してくれる。殺された女性の夢、殺人現場の情景、犯人のもくろんだ望み―そういったものが「蜃気楼」というキーワードで結ばれている。随所に冴える表現があって思わずうっとりした。エピローグに曰く、「雪まじりの季節風に閉ざされたきびしい冬から目覚めて、春の訪れを告げる蜃気楼を見たとき、魚津の人は何を想うのだろう。いつかこの海辺の町を離れて、夢の城を見つける旅に出る-と、幼い日の・・・は思ったのかも知れない。」現地人がそう思えるかはともかくとして、見事な一文だ。

2015/11/25

如雨露屋

越中富山といえば、富山の薬売りが有名ですが、売薬さんはもうずっと前に消えてしまったお仕事かと思っていました。現在では少し形態を変え、きちんと残っているんですね。大江町には酒呑童子伝説にまつわる「鬼の博物館」や「戦友歌碑」なるものがあるのをこの作品を読んで初めて知りました。蜃気楼に見る夢や幻が儚すぎるほど美しく、そこがまた切なく描かれ、人物の情景が痛みと優しさを伴いながら溢れでたばかりの涙のような温度が胸をよぎります。

2015/05/31

急いで突厥

読了日よりかなり以前に読んでます。 浅見光彦シリーズ。

2003/01/01

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