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女たちの避難所 (新潮文庫)

女たちの避難所 (新潮文庫)

女たちの避難所 (新潮文庫)

作家
垣谷美雨
出版社
新潮社
発売日
2017-06-28
ISBN
9784101269528
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女たちの避難所 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

読み出したら手が止まらなかった。東北大震災の避難所風景とその後を女性の視点から描いた作品。地震と津波をくぐり抜けた情景のリアル、避難所で繰り広げられる理不尽のかずかず。作中でさえ「東京ではあり得ない」という声があったが、なによりもプライバシーを重んじるアメリカ暮らしに慣れたわたしにはハラワタ煮えることの連続であった。特に福子さんのバカ夫と、遠乃ちゃんのクソ舅には心底◯んで欲しかったわ。ラスト急展開(実際にはこんなにコトはうまく運ばないかと)だったが、3人(プラス2人)の未来に幸あれ、と祈らずにいられない。

2019/08/27

三代目 びあだいまおう

テーマは重く、女性であるが故の痛み苦しみ、我慢が綴られ、理不尽さに憤りを禁じ得ない!でも怒られるかも知れないが、読み終わりスカッと感に満たされる!東北を襲った未曾有の大震災、主人公は年代異なる3人の女性。紡がれるのは震災当日の悲惨な体験と、命を繋ぐ避難所での過酷な毎日!そして、女性に纏わりつくやりきれない現状。著者は本作の為に様々情報収集したらしくリアリティーを感じます。東北の方言も懐かしい。『どんなに苦しくとも、辛くとも、いつからだって人生やり直せるよ!』と、強き日本の女性が贈るエールストーリー‼️🙇

2019/05/12

rico

当時「悪い話」があまり聞こえてこないことに、少し違和感を感じてはいた。冷静に考えれば、あれだけ多くの人が厳しい環境で生活していたわけで、色々なことが起こらないわけはない。あの頃は、現実に対峙するだけの気力が社会になかったのだろうけど。物語は3人の女性が新たなスタートを切るところで終わる。でも実際には望まない方向に人生が変わった人や、歩き始められなかった人の方が多いのではないか。このような物語を通じて、色々なことが少しづつ表に出てくることは歓迎したいけど、やはり辛い。でも向き合わなければいけないんだよね。

2017/07/12

じいじ

3.11.テレビに釘付けで観た東北大震災の悪夢を思い起こしながら読みました。あの日、お尻を突き上げる激しい揺れで、ただ事でない地震の大きさを感じました。あの凄まじい津波に立ち向かった、女たちの精神力と怒りのエネルギー、そして奇跡の生還を果たした生命力に胸が詰まりました。人の命は尊いのですが、願わくは生還をしてほしくなかった輩も〇人かいました。またしても、著者・垣谷さんの綿密な取材力に脱帽します。

2019/11/18

fwhd8325

小説でフィクションの形をとっているけれど、限りなくノンフィクションに近い作品だと思います。女たちのとあるように、当事者でなければ気がつかないことがたくさんあります。閉塞的な地域で、これだけの被害が起きるとこうなるのかという現実は、本当に厳しいです。絆という表現が、いかにも薄っぺらな印象に感じます。

2018/11/25

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