ネネコさんの動物写真館 (新潮文庫 か 68-1)
ネネコさんの動物写真館 (新潮文庫 か 68-1) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
動物の写真を撮るネネコさんが主人公のお話。素晴らしい。お勧めです。短くて、シンプルな物語なのだけど、あたたかさと優しさがあって心の中にじーんと沁みこんでいきます。寒い日に飲む具だくさんの野菜スープみたいな感じ。「ふたりづれ」のような物語はホームレスの男性の尊厳をさりげなく、ユーモラスに描いていてひねくれた大人の読者の心を溶かす力を持っています。メルヘン(童話)は心の栄養分というルドルフ・シュタイナー(シュタイナー教育の創始者)の言葉を思い出しました。
2015/01/01
ぶんこ
下町門前仲町が舞台と「あとがき」に書かれていましたが、まさにぴったり。いかにも野良の白猫が、自分の産んだ子猫たちを写真に撮ってと頼みにきそうです。両親に先立たれた29歳ひとりっ子のネネ子さん。ふられてしまって、話し相手はクマのぬいぐるみクマッチョ。優しくてほんわかしたネネ子さん、幸せになってほしいと思っていたら、感性がぴったりの小林さん登場。ホッとしました。動物写真館ていいな。
2016/11/02
hirune
童話のような優しい語り口のお話し、犬が屋根をよじ登れるかとか、コワモテのお兄さんは虎の子どもをどこで入手したのかとか考えちゃいけないファンタジー☆父母と死に別れ、一人でペットの写真を撮る写真館を営むネネコさん。現れるのはなんだか不思議なお客たちです。最後にはネネコさんの本質、ネネコさんの写真を理解して好きになってくれる人が…。良いハッピーエンドでした。
2016/06/10
優希
大人の優しい童話という印象を受けました。ほんわかした空気感に安心して浸れるというか。癒されます。
2024/06/21
とりあえず…
下町のペットの写真を撮る動物写真館。そこで写真を撮り続けるネネコさん。のんびりしたネネコさんの元にはのんびりしたお話ばかりが舞い込む。ネコに犬、キリン、虎、鳥たち。ネネコさんと一緒にいると、怒ることもイライラすることもバカらしく思えてしまいそうです。キリンのお話がとっても可愛い。足 四本、手 四本、口 二個、耳 四個、鼻 二個、体は二つで、心は一つ、ね♪
2013/10/07
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