夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか (新潮文庫)
夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか (新潮文庫) / 感想・レビュー
Aya Murakami
令和元年新潮文庫紅白本合戦 精神科通いなので心が防衛本能の産物だということは知識として知っていたのですが、ここまで生殖や免疫と似ているものだとは…!どちらも生命維持に不可欠な防衛機能ですからね。しかしながら心が相手との信頼関係やコミュニケーションを重視する一方で生殖・免疫は強い子孫を残すことを重視。なんだか方向性の違いで解散ライブを行うバンドグループを連想してしまいました。自分の体内で解散騒ぎを起こされるのはなんだか嫌だなぁ。
2020/01/13
いつでも母さん
我が夫婦を考えながら読了に至る。8割近く当たっている!なんとシックリ来るのだろうかと笑えて、「そうそう」「そうなのよ~」と独り言の多かったことか。結婚後ン十年も過ぎた今、ようやく説明が。夫脳との違いと私脳の「漏れ続ける言葉」の訳(笑)はじめにから、嵌ってしまいましたからね~作者・黒川さんの出来たご子息の対応が又、素晴らしい。我が息子に教えても無駄だろうが・・柴門さんの解説も面白かった。この本を教えて下さった読友さんにそして、読メに感謝する次第です。尚、これは夫には読ませられない。読書をしない夫で良かった♥
2015/12/19
chimako
生殖の相性は 免疫抗体の型が遠く離れて一致しない方が良いらしい。多様性が増え子孫の生存率が上がるためだという。生体としての相性は最悪ということ。だ~か~ら~ 分かり合えるなんてないのだと。妻は夫をかけがえのない友人とし、夫は妻に共感することを忘れず7年毎の危機を乗り切る、それが大事……という別れないのが前提のお話。全部に「なるほど」と頷くことは出来なかったが、「わかってもらおう」も「わかりたい」もやめようと思った。今年は7年周期の35年目。まったく相容れない生命体としての毎日は続く。
2016/06/19
takaichiro
108円本。何の気なしに手に取り、読み始めてすぐこの手の話題で誰かと会話したなぁと思ったら、先週”言葉を発することも楽しい”と教えてくれた本の作者である黒川さんでした。読書は一義的に作者との対話に感じますが、本が世に出ていることによって、微かかもしれないが何かしら影響を与えている社会との接点でもあるのかも。本書自体は脳科学者の視点、職業婦人・家庭婦人からの考察と、読み物として面白いです。男と女は脳の作りが違うのでいくら勉強してもお互いよく理解できないのではと思え、だから愛おしい存在なんでしょうね。
2019/05/27
夜長月🌙@新潮部
「夫の心と妻の心はなぜこうも相容れないのか」という副題は刺さります。妻は髪型を変えても気づかない夫に悲しみ、家事を手伝ってほしいという暗黙の念を察しない夫に悲しみます。夫の方は寄り道の多い買い物にうんざりし、「これとあれどちらがいいと思う?」と問われ「こっち」というと違う方を嬉々として買う妻に苛立ちます。全ては脳科学的に遺伝的に正しいことですが「あわないこと」「してくれないこと」を数え上げるのではなく「してくれること」を見出だすことが大切なようです。
2018/01/04
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