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吾輩は猫である殺人事件 (新潮文庫 お 49-1)

吾輩は猫である殺人事件 (新潮文庫 お 49-1)

吾輩は猫である殺人事件 (新潮文庫 お 49-1)

作家
奥泉光
出版社
新潮社
発売日
1999-03-01
ISBN
9784101284217
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吾輩は猫である殺人事件 (新潮文庫 お 49-1) / 感想・レビュー

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aoringo

苦沙弥先生殺害のミステリーから始まりSF的な展開に繋がっていき、また時空を超えたラブストーリーでもある。舞台は上海でお馴染みの面々が登場するが、なにか犯罪に荷担しているようで...。なにより猫の描写がかわいくて猫の集会での議論や活躍が楽しかった。絶妙な合いの手を入れるワトソンに笑った。文体は漱石に倣っているのだが、とても上手くて本家のものと記憶が重なる。単なるコピーではなく独自の社会思想や戦争論などが語られているのも興味深かった。作家の手腕が感じられる作品だった。

2018/01/03

ころこ

『猫』に矛盾の無いように書かなければならないという制約のパスティーシュ小説。今どきパスティーシュなんて言うのか分からないが、『猫』に倣って旧仮名遣いが使われていて、『猫』と同じ背景、『猫』と同じくらい分厚い。なかなか読むのが大変なので、今これらについていく読者は少ないだろう。名無しはなぜか上海に運ばれていて、苦沙弥先生が殺されたのを名無し(日本)、ホームズ(英)、伯爵(仏)、マダム(露)、将軍(独)、虎(中国)の猫たちが動機と殺害方法、犯人を推理する。猫たちのキャラクターは、列強が上海を足掛かりに大陸を植

2024/09/20

ハイカラ

個性的猫たちによる推理合戦が愉快だったが、最終的にSFチックな展開を見せ、真相は宇宙のかなたにぶっ飛んでしまった。そこがまた面白い。文体も原典に似せられており、吾輩君の語りも冴えわたっている。600ページあるけど読んだ甲斐があった。

2016/04/23

kk

漱石そのままの文体と『猫』の登場人物を縦横に駆使して、無理やり紡ぎ出す密室ミステリー。終盤かけて話はどんどん膨らんで、よくわからないうちに、いつもながらの奥泉ワールドが展開されちゃいます。かなり読者を選ぶような物語だとは思いますが、kkに言わせてもらえば、やはり、奥泉先生は天才です。

2020/09/18

わんこのしっぽ

読み始めては中断し、また読んでは中断しを繰り返すこと数年(笑)終盤思いもよらない展開になって漸くスピードが上がったけど、それまでの行があまりにも長すぎる。とにかく 読み終わった自分を誉めて上げよう!

2018/06/24

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