ガラシャ (新潮文庫 み 43-3)
ガラシャ (新潮文庫 み 43-3) / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
細川ガラシャ、明智光秀の娘で細川忠興に嫁ぎ睦まじく過ごすも、父親の謀反『本能寺の変』からは主君信長の仇の娘という立場で哀しき人生を余儀なくされる。やがてキリスト教の洗礼を受け、最期は関ヶ原、西軍石田三成の人質要請を拒み壮絶な死を遂げる!知識としてはこの程度。三浦綾子さんの『細川ガラシャ夫人』を読む前に少し知識入れたいなと本書を手に取る。宮木あや子さんが、その個性を封印して描いたガラシャの生涯。人間味溢れ、戦国時代を生きる哀しき女達の定めを感じる。宮木さんが忍ばせた展開の捻りは女達の祈りが届いた証か‼️🙇
2019/10/19
ゴンゾウ@新潮部
宮木さんの描く細川ガラシャの生涯は歴史小説というよりも恋愛小説の色が濃かった。本能寺の変以降、幸せだったはずが逆臣の娘として疎まれる存在となってしまう。歴史の波に翻弄されながらも洗礼を受け清く潔く生きたガラシャ。そして彼女をキリスト教に導いた侍女いと。戦国の世を男たちに翻弄されながらも女として生きたふたりの女性。もしもはないが本能寺がなかったらと考えてしまった。
2018/06/11
takaC
なるほど、そう結びましたか。そんな想像(創造)も有りかもしれないな。この話だと忠興は秀吉級の悪役にされてますね。
2014/10/22
財布にジャック
宮木あや子さん初読みです。本当は三浦綾子のガラシャを前々から読みたいと思っていたのですが、宮木さんの文庫についつい手が伸びて読んでみることにしました。玉子より糸が主役な気がしてガッカリでしたが、糸がキリシタンだったことが、その後の玉子の人生を変えていくのだから、これで良かったのかもしれません。明智光秀の娘で、細川忠興の妻で、キリシタンという文字通り波乱万丈の玉子の生涯を堪能させていただきました。
2014/03/13
ゆかーん
明智光秀の三女、明智珠の物語。初恋を知らぬまま忠興の妻になった玉子は、嫁ぎ先の細川家で夫に愛され幸せな生活を送っていました。しかし、本能寺の変で父の光秀が信長を暗殺したことから、彼女は京都の山奥の味土野へ幽閉されてしまいます。そこで出会った一人の男性に恋をしてしまった玉子。夫がいながらも彼を思う気持ちは強くなり、罪悪感を覚えた彼女は侍女の糸の教えからキリシタンの道を歩み始めます。幽閉が解除され夫の元へ帰った玉子ですが、彼の浮気や暴力で精神薄弱に陥り、ガラシャに名前を変えキリシタンの道を歩むのでした…。
2015/11/19
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