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手のひらの楽園 (新潮文庫)

手のひらの楽園 (新潮文庫)

手のひらの楽園 (新潮文庫)

作家
宮木あや子
出版社
新潮社
発売日
2022-05-30
ISBN
9784101285757
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手のひらの楽園 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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よっち

天真爛漫な夕陽ノ丘高校「エステ科」2年園部友麻の波乱な日々。全寮制の「仕事を学ぶための高校」で疲れたお母さんを癒やすためにエステティシャンを目指す青春小説。離島に育ち父親がおらず家は貧乏で、奨学金を借りての高校入学後に母親も行方知れずになった友麻。わりと悲惨な境遇でも楽観的で、素の自分のままでぶつかっていく彼女が突然告白されたり同級生の諸事情に巻き込まれたり、実は生きていた父親や初めて恋を知ったり、周囲の人たちに支えられながらひとつひとつ向き合って、ちょっぴり大人になってゆく展開はなかなか良かったですね。

2022/06/27

ピロ麻呂

おもしろかった🎵校閲ガールほどぶっとんでないけど、やっぱり宮木さんは言葉選びのセンスがいい!会話がめっちゃおもしろい😊

2022/10/01

こばゆみ

表紙とタイトルの感じで、天真爛漫な女子高生のキラキラな毎日が描かれているかと思いきや、割と複雑な家庭環境の子たちがわんさか出てくるお話。特に主人公の友麻は母子家庭で育ち、しばらくして母親も蒸発。長崎の独特な島文化に悩まされながら、寮生活を送っているという人生ハードモードな17歳。でも決して暗い話ではなく、エステを学ぶ高校というのは新鮮だし、ヘイスミやらSHANKやら、好きなバンドの名前が出てくるのも嬉しく読んだのでした!

2022/06/27

ツバサ

家庭の悩みを抱えて、恋もピンとこない。そんな主人公が成長、変化していく様子がじっくり描かれているのが良かったです。緩やかに時は流れながらも確かに前へ進んでいく登場人物達に勇気を貰えます。

2022/06/06

くらっくす

負の感情に疎く、「子供に罪はなか」と島の狭い世界で育っても、全く平気だった友麻。複雑な家庭環境に向けられる奇異の目も、嫌がらせにも気づかない鈍感でもあり、執着もなかった。それは友麻の自由さだが、根幹となる家族の形が揺らぐ時、軽やかな性格に人並みの重石がつく。どう苦悩すればいいかも分からない中、友人たちとのやり取りで徐々に機微を学び、大人に近づいていった。そのとき特別な何かではなくなり、自分で積み上げたものだけが自分を形作るものとなる。特殊な生い立ちから大人になる話で、宮木さんの明るい方は初めて読んだ。

2023/08/19

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