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ボトルネック (新潮文庫)

ボトルネック (新潮文庫)

ボトルネック (新潮文庫)

作家
米澤穂信
出版社
新潮社
発売日
2009-09-29
ISBN
9784101287812
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ボトルネック (新潮文庫) / 感想・レビュー

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サム・ミイラ

以前「ナミヤ雑貨店の奇蹟」のコメントで引用したキャプラ監督の「素晴らしき哉、人生!」でこの作品を読みたくなり再読。どちらもパラレルワールドを描いていますがまるで写真のネガとポジのような関係です。素晴らしき~は主人公がいなかったらどれだけの人が不幸になっていたかに対してこの作品は貴方がいなかったらどんなに幸せになっていたか。なんと残酷な物語。でも逆に云えば知らない所でまたその逆もあるのではないか。貴方がいる事で喜びを感じる人がいる。それは例えば貴方の母親。悲しく陰鬱な中に希望や温もりも感じる大好きな一冊です

2015/10/01

ehirano1

こちら側(此岸)とあちら側(彼岸)ということで否が応でも村上春樹を彷彿させます。村上春樹よりも分かり易いと思いますが、唸ってまで考え込みたいハードコアタイプの読者の方には深みが足りないかもしれません。

2018/03/03

思ってたよりも、暗いストーリーでした。 ハッピーエンドじゃなかったけれどミステリー的な部分は面白かったです。

2012/05/16

再び読書

自分の存在価値が否定される、中身は実は重い。救いが欲しい、心の中で叫ぶが、救いは得られない。自分は生まれるべきでは無かったのか、そう問いかける心境は文体以上に重く感じる。両親の不倫が、彼の心を傷つけ、苛んだ。内容に比べ、重さを感じさせないリズムで物語は進められていく。

2012/08/25

kishikan

米澤さんについてはこれまで発刊順とかに関係なく読んできたので、2006年発表のこの作品が、デビュー前から彼が持つアイディアとは知りませんでした。ボトルネックという意味が、小説の主題とどう絡んでいるのか当初分かりませんでしたが、最終場面で一気に氷解した(と思っている)時には、こりゃ凄い小説だと思いましたね。主人公リョウが迷い込んだパラレルワールドの世界と元の世界との違いの根本が自分の存在、という謎解きは、単なる青春SFミステリーというカテゴリー付けに終わらない鮮やかな小説でした。それにしても金沢は良い町だ!

2012/09/10

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