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おめでとう (新潮文庫)

おめでとう (新潮文庫)

おめでとう (新潮文庫)

作家
川上弘美
出版社
新潮社
発売日
2003-06-28
ISBN
9784101292328
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おめでとう (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

12編の恋のお話。未来を予測させるものもあれば、すでに終わった恋もある。中でもわたしは「公式でない恋愛」(本文ママ)のお話に惹かれる。『冬一日』より引用。「俺、百五十年生きることにした。それくらい生きてればさ、あなたといつも一緒にいられる機会もくるだろうしさ」。ハートにズギュン、である。

2023/09/26

ヴェネツィア

掌編に近いくらいの短篇を12話収録。それにしても作品集のタイトルが『おめでとう』だなんて、随分と人を喰ったようなネーミング。これだと、川上弘美が初めてという人は、まず買うことはないだろう。川上弘美だから、という自負の表れともとれるし、また高飛車な姿勢だとも言える。かといって、篇中の1篇から取るにしても「冬一日」では、漱石みたいだし、まあ普通にあるいは無難には「春の虫」か「運命の恋人」あたりだろうか。内容的には、いつもの安定した川上調の、いい意味での掴みどころのない物語。「冬一日」なんかは、ちょっと切ない。

2012/07/04

❁かな❁

川上弘美さんの作品は7作読みました。こちらは再読です。川上弘美さんらしい短編集。12編入り。中でもお気に入りは『冬一日』。かなり昔に読みましたが、その時にもすごく心に残り、これだけ何度も読んだので今でもよく覚えていました。とても好きです♪それぞれ全体的に切なく寂しい雰囲気が漂っていますが、ほっこり温かい感じもします♪『冬の一日』のトキタさんが駅の改札口で言った言葉は切なくて、じーんとして泣いてしまいました*川上弘美さん平仮名の使い方も上手くて淡々と語られる大人の落ち着いた恋愛の雰囲気が素敵です☆

2014/03/12

新地学@児童書病発動中

『おめでとう』という題なので、明るい話が並んでいるのかと思い読んでいくと、寂しくて切ない失恋の物語が多くて戸惑う。「どうにもこうにも」のように恋人に復讐しようとする女性の幽霊が出てくる話さえある。それでも変に明るい恋愛小説よりは現実味があり、一つ一つの物語に引き込まれた。この切なさとほろ苦さが恋愛の現実かもしれないと思いながら、恋に傷ついてそれでも生きていこうとする女性たちを応援したくなる。初期の作品なので奇想天外さは抑えられているが、それでも風変りだ。最後まで読むと題の意味が胸に落ちて、すっきりした。

2018/06/24

おくちゃん🍎柳緑花紅

12の短編全てにニヤリ。きたきた川上ワールド。一番ぶっ飛んだのは「運命の人」一番好きなのも「運命の人」ああああ自由だ!自由ってなんて良いんだろうっていうのが実感。「おめでとう」も勿論好き。本を閉じて少しギュっとしました。

2017/07/04

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