下山事件(シモヤマ・ケース) (新潮文庫)
下山事件(シモヤマ・ケース) (新潮文庫) / 感想・レビュー
よこしま
戦後まだGHQ配下にあった時の国鉄で起きた三大事件の1つを掘り下げてみました。国鉄になってまだ1ヶ月目で、初代総裁・下山氏が轢かれた状態で屍体として見つかる不可解さ。未だに謎は解けていませんし、自殺なのか他殺なのか?動いたのは共産党か、キャノン機関か、右翼(保守側)なのかも見えない状態で、解決もしないまま早々と捜査が打ち切られるのが非常に胡散臭いです。
2014/11/01
fseigojp
自殺説が大勢なのだが、それなりに読ませる他殺説であった
2015/10/06
緋莢
昭和24年7月5日。日本橋三越に運転手を残し、忽然と姿を消した初代国鉄総裁・下山定則。下山は翌日、常磐線の線路上で轢断死体となって発見された。自殺か?他殺か?真相は明らかにされぬまま、50年以上が経過した。「自分の身内が下山事件に関わっていた」という男を紹介された事から、「下山事件」について調べ始めるが・・・
2016/01/14
C-biscuit
古本購入。何かの本で未解決のこの事件を知り読んでみる。この事件のことを全く知らなかったが、松本清張などがこの事件を題材にした小説を書いており、かなり有名な事件のようであった。この本は事件後半世紀が経っており、真相に迫ることの難しさが伝わってくるのと同時に、時代の流れが変化しており、当時言えなかったが、新しい証言など真実に迫る部分とのジレンマが書かれている。戦後の混乱した時代や、共産党の活動などの時代背景の理解からしなければならないが、いつの時代も国家や政治力が介在する。「日本の黒い霧」も読んでみたい。
2016/03/29
遊々亭おさる
昭和24年7月5日、下山定則初代国鉄総裁が常磐線の線路上で轢死体となって発見される。失踪前の奇妙な行動や死体発見時の不可解な謎などが絡みあい、自殺として正式発表がなされながらも依然として残る他殺の疑惑に幾多のジャーナリストや小説家が挑みながらも、依然真相は薮の中にある下山事件に森達也氏が挑んだ一冊。森氏は個人的に感情の揺らぎが魅力のノンフィクション作家だと思うのだけれど、本書で森氏が提示した一応の真相は、決め打ちっぽい気がしないでもない。政治・マスコミ・国民が作り上げる危うい三位一体には納得するけれど。
2016/03/21
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