炎路を行く者: 守り人作品集 (新潮文庫)
炎路を行く者: 守り人作品集 (新潮文庫) / 感想・レビュー
starbro
上橋菜穂子は、ここ数年新作をコンスタントに読むようになった作家です。守り人シリーズは、新潮文庫化した作品は読んでいますが、本作は初読です。若きし日のヒュウゴとバルサの青春譚、新鮮で世界観を楽しめました。オススメはヒュウゴの成長物語、表題作の「炎路を行く者」です。
2017/01/19
absinthe
子供時代のヒュウゴの話。ヒュウゴは一番好きな脇役だった。抜け目が無くどこか考えにいつも裏があるような謎の男だが。義理を知り人情を知る男であって、その後の人生に大きな影響を与えた父娘との出会いがある。こういう出会いがその後の彼を作ったんだと納得。それからバルサの15の頃の話。腕は立つのにまだまだ未熟。罠と知りながら出向いていくような無鉄砲なところがある。どちらの話も人物の造形を深めてくれた。
2019/11/25
青蓮
一言で言えば「珠玉のエピソード」守り人シリーズを全て読了されてから手に取られた方が「良さ」が実感出来ます
2017/03/26
やっちゃん
不良マンガのような展開は大好き。男やはり強くないとね。初任給で食事をするシーンは泣ける。リュアンみたいな姉ちゃんがおじさんも欲しい「いまもなお、自分は「ここ」にいないのだ。ここが本来いるべき場所とは思えないのだ」
2023/03/29
fukumasagami
もはや遠くなったあの人の白い首と、少年だった自分の首を結んでいた奇妙な魚。 炎にたわむれるあの魚はきっと、よく知っていたのだろう。−首に巻きついた少年が、どんな路を歩んでいくかを。 「……ついてこい、タラムー」 ヒュウゴは、つぶやいた。 あの人が指さした北は、すでに炎につつまれている。 (それでもおれは路を拓く) あの親娘がくれた温もりを、心の芯に抱いて、かならず。
2017/06/16
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